似太郎

穴の似太郎のレビュー・感想・評価

(1960年製作の映画)
4.6
中学生の頃にVHSで借りて観た作品。同じ脱獄モノでもアメリカの『大脱走』みたいな派手さがなく、ひたすらリアリズムに徹するフレンチ・ノワールの古典。

正攻法な画面とひたすらガツン!ガツン!という音響効果が練り成すまさに漢の世界である。囚人たちの熱い友情に泣く。

ジョゼ・ジョヴァンニの原作が元になっているのでブレッソンの『抵抗』と見比べてみるのもまた一興かも知れない。どん詰まった状況下に於ける漢たちの悲哀の描写が見事。ガスパ〜〜ル〜〜。
似太郎

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