すずす

めぐりあいのすずすのネタバレレビュー・内容・結末

めぐりあい(1968年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

恩地日出夫監督、荒木一郎が主題歌を歌った青春ドラマ。家庭環境に恵まれない男女が出逢い、助け合いながら結ばれていく過程を追う恋愛劇ですが、川崎・横浜の在住の方には、ご当地映画としても愉しく観られます。

監督と日活出身の名脚本家・山田信夫の共同脚本ですが、出逢い方、与太者から救うと云った、お決まりパターンが多くB級感は否めません。

江藤は川崎の自動車工場で働く工場労働者。弟は大学進学を望んでいるが、父は定年延長をしたが先行きは怪しく、家計に余裕はない。会社のマドンナにちょっかいを出すも、彼女には大卒の許嫁がいた。
いつものようにスキップで通勤中、通勤中の女性とぶつかり、江藤は平手打ちを喰らう。この日以降、彼は通勤女性をチェックし、 典子を捜し当てます。
彼女は自動車部品の卸し、小さな店の雑用係で、江藤は友人に頼み車を借ります。典子には父がおらず、母と弟の三人暮らし。伯父さんが母に求愛し悩んでいました。
ダンプカーで湘南で泳ぎ、帰り道、雨の中でキスを交わします。次のデートを決めたものの、帰宅した典子は母がバスの事故で亡くなった事を知らされます。江藤の家でも父が職を失い、彼に家計の負担がのし掛かります。デートの待ち合わせに典子が現れず、江藤はムシャクシャして、友達を誘い女を買いに出掛けます。酒を飲みすぎ、翌日仕事で失敗。不人気な鋳鉄工場に異動となります。
母の葬儀を終え典子が訪ねて来ますが、江藤は受け入れられません。
典子は横浜ドリームランドに転職、江藤に手紙を出します。夏こら秋になった頃、江藤が訪ねてきます。

キネマ旬報68年、23位。

黒沢年男が演じた江藤が躁鬱気質と云うかアスペルガーの様に思えてしまい、乗り切れませんでした。家計を支える若者のテーマは、今も続くテーマで良い設定だと思いますが、展開の仕方は常套句のを域
タイトル(邦題)は酷いなぁと思いますが、英語題名 Tow Hearts in the Rain の方が不遇に耐える若い二人を的確に表し、ベターな気がします。
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