菜緒都

オーディションの菜緒都のレビュー・感想・評価

オーディション(2000年製作の映画)
4.5
え、普通にいい映画だった。
Youtubeチャンネル「シネマンション」でよく話に出てくるから見たけど、言われてるほど見るに堪えないシーンはなく(あったけど。)、
Jホラーとかは一つの要素にすぎず、品があって素晴らしい映画だと思った。
映像が終始おしゃれでかっこいいし楽しめるし、時系列の配置の仕方、フラッシュバック挿入のタイミング、その映像、見える視界の空間を狭めるようなアングルなどセンスが光ってる。
光の使い方もすごい上手くて印象に残っている。
青っぽいグレーリングや赤の使い方、冒頭のお母さんに当ててる光とか。
まあホラーは光の使い方がキモだと思うから当たり前かもしれないけど。

演技も全員かっけー。
わかりやすいメタファーだが、オーディション会場での黒白の背景が葬式の色になってて死を暗示しているのもうまく舞台を作り込んでるなーという感じ。

以上のことから前半ホラー描写が全くないのにめっちゃおもしろかった。

レストランでの会話シーンで、会話を続けながら場所を変える手法は絵的に飽きさせないためにすごい効果的だと思ったし、ベッドシーンからの映像編集トリックも参考になった。

フェミニズムの観点からしても一定レベルに達していると思う。
菜緒都

菜緒都