菜緒都さんの映画レビュー・感想・評価

菜緒都

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フランケンシュタイン(1931年製作の映画)

3.0

塔での光と影の使い方が素晴らしかった。
終盤の群衆の取り方もよかった。群衆の愚かさも感じた。
娘を抱えて歩くショットは残酷だけどよかった。
ストーリー展開的に「証拠は!?」って思う部分もあったが、寓話
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緋牡丹博徒 仁義通します(1972年製作の映画)

2.0

会話シーンで、イマジナリーラインを超えたのを意識できてよかった。
やっぱり一瞬戸惑った。

加藤泰のフィクスショットを2作連続で見たせいか、カット割りが細かすぎると感じた箇所がいくつかあった。
表情や
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エイリアン(1979年製作の映画)

3.8

ひたすら美術を愛でる映画。映像で見る展示会。
宇宙船のクオリティ、降り立った星の建造物(?)のクオリティが高くてびびる。 
弐瓶勉がやりたかったのはこれか!と思った。

光と影と音の使い方も勉強になる
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緋牡丹博徒 お命戴きます(1971年製作の映画)

3.5

博打シーンでの0度の俯瞰ショットは初めて見たかも。
手打ち式でのカメラ横移動がめっちゃかっこよかった。
中盤の博打の横移動も。

セミの音がはっきり聞こえる演出は珍しいと思った。
まさかの突然のお竜さ
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私の頭の中の消しゴム(2004年製作の映画)

2.3

こんなお姫様だっこムービー初めて見た。
お姫様だっこムービーの中でも上位のお姫様だっこムービーだと思う。
少女漫画感全開。

映像の色彩はちょいセピアっぽくてざらざらもしててよかった。
新居妄想するシ
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緋牡丹博徒 お竜参上(1970年製作の映画)

4.1

全ショットの構図の練られ具合がやっぱ他の監督と違う。(偏見あり)
お竜さんがなんか書類取り返しにきた時の仁義通すときのショットとか。
サイコロ隠し持ってる時のショットとかは、漫画でしかできそうにない構
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ぼくらの七日間戦争(1988年製作の映画)

2.3

「大人への反抗」という概念の実写化。
なのでリアリティとかそういうことじゃない。
演技力とか映画としてのクオリティとか、そういうことを言うのも無粋に思えた。

まんまドラマ「不適切にも程がある」の世界
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緋牡丹博徒 鉄火場列伝(1969年製作の映画)

2.7

画面を2層に分けたり、1ショットで複数アクションしたり、結構楽しめた。大人数でわちゃわちゃするシーンも多くておもしろかった。
藤純子がだいぶ仕上がってきた気がする。アップの時の迫力とか。

まさかの西
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きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

3.2

色彩がいい。玉ボケもきれい。
夜の赤と青の光の使い方がおしゃれでかっこいい。
同じことを同監督のネトフリ呪怨でも思った気がする。
あと今作と呪怨の共通点は、夜部屋に帰ってきて「なぜ電気つけない?」って
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緋牡丹博徒 二代目襲名(1969年製作の映画)

2.5

空撮から始まってびびった。そしてジョン ・フォード。

ストーリー的には、日本にも産業の転換期でラッダイト運動的なのあったのかなーと思った。

あとゲスいシーンが多い印象。
シーンによっては世界観が漫
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ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

4.7

全ての映画と、映画を見ている全ての瞬間を愛し続けざるを得なくなるような後味だった。
ヴィルヌーヴの「メッセージ」のラストシーンを見た後の感覚に似ていなくもない。

説明しない姿勢にかっけーってなったし
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緋牡丹博徒 花札勝負(1969年製作の映画)

3.3

シリーズとしては急にスタジオ感がなくなって、ロケーションの多さがリッチになった印象。
加藤泰シフトで作られた感。

冒頭犬が横切った時点でもう他の監督と違うのがわかる。
オープニングテーマ直後からいき
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アンカット・ダイヤモンド(2019年製作の映画)

2.9

とにかくストレスが溜まった。
カメラのカット割りのリズム、セリフのかぶり、主人公のキャラ、状況の把握できなさなどで。
一番のストレスは音響のアタック感、ダイナミズムのなさ。
配信環境の問題ではないと思
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JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)

3.3

死体にカニを置くのとか、いちいち細かいワンアイディアが素晴らしい。
車乗せた艀(?)っぽいのが動くのをカット割らないで会話させてるのはさすがだなーと思った。見ててすごい楽しい。
そして、ここぞとばかり
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緋牡丹博徒 一宿一飯(1968年製作の映画)

2.7

やたらエロ関連のシーンが多かった気がした。
足首をさする動きでシーンを繋げたのは初めて見た。
ラストのバトルは結構見応えがあったし、かっこよかった。
切られた奴がいちいちなんかをカラカラ回す演出もよか
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クロニクル(2012年製作の映画)

2.0

カメラ視点のモキュメンタリーと、超能力の組み合わせでこんなアイディアがあったとは。
金を強奪するショットとか、終盤の怒涛の展開とか普通にすごいと思った。
空飛ぶのはときどきちゃちく感じたけど。

設定
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緋牡丹博徒(1968年製作の映画)

2.5

オープニングのずらっと並んでるショットはもろ「博奕打ち」のオープニングだった。僕もやりたい。
小指切ったり腕折ったり、暴力描写が一段あがってる気がした。
花が白から赤に変わる演出はこういうのもやるんだ
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こちらあみ子(2022年製作の映画)

4.6

オープニングショットびびった。
帰り道の海が見える坂のショットもすごい。「さがす」の片山慎三感を感じた。

椅子に寝そべってる状態から床に落ちるショットは高野文子の描く子供を思い出した。あと、スピッツ
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博奕打ち 総長賭博(1968年製作の映画)

3.2

兄弟関係がメインのストーリーはこのジャンルではなかなかないと思った。
女性陣がかわいそすぎて救いがないので、本当に男のための映画って感じだった。
クライマックスで大掛かりな殺陣がないのは逆におしゃれに
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博徒解散式(1968年製作の映画)

3.2

オープニングの曲がノリノリでテンション上がる。
回想シーンの緑画像の文法が独特すぎてびっくりした。
手持ちカメラのベッドシーンが艶かしさっぽくしてるのかなーと思った。
暴徒化するシーンは学生運動を感じ
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十一人の侍(1967年製作の映画)

3.0

すごい序盤でいきなり対決シーンが来そうな感じになって、「展開はや!」ってなった。観客を飽きさせないような配慮というか、心配りを感じた。
あと、市民の生活のショットを挟んだり、色恋とも取れるような展開も
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博奕打ち 一匹竜(1967年製作の映画)

2.0

オープニングでの刺青入れてる映像初めて見た。
全体的に音楽の使い方が仰々しく感じた。
あと会話の時のショットの、話者へのパンが気になった。

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

1.5

アカデミー賞にノミネートされてて鑑賞。
アカデミー賞は、「その年のおもしろい映画」が選ばれるのではなく「いいとされる映画」が選ばれるんだなーと改めて思った。ケインズの美人投票。
つまり、おもしろくなか
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日本暗黒史 血の抗争(1967年製作の映画)

2.0

加藤泰「懲役十八年」みた後だったので、同じ役者でびびった。
あとどうみたって鶴田浩二2世みたいな役者もいておもしろかった。 
改めて、工藤さんは「十三人の刺客」や「大殺陣」のころのバッキバキの構図主義
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ニモーナ(2023年製作の映画)

2.3

出だしで、「孤児が騎士に選ばれると市民が国を守らなければいけなくなる」というのは論理の飛躍だろと思った。
けど、市民もみんなそんな感じだったので、そうなんだ。ってなった。

めちゃめちゃ科学が発達して
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クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡(1997年製作の映画)

2.9

ポッドキャスト「ディグトリオ」から鑑賞。
僕の記憶が正しければ、今作がクレしん映画初鑑賞。
冒頭のアクションが普通にアクション映画のカット割りでびびった。
女性が退室する時二本指で電気のスイッチ消すの
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懲役十八年(1967年製作の映画)

3.1

序盤の写真と同じ配置になる構図とか、構図バシッと決めて長回しとか、絵を楽しめる。
下痢の長回しショットからの舞台演劇みたいな古畑的演出にはびびった。
キャッチボールといい、医師の会話といい、1画面を2
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博奕打ち(1967年製作の映画)

2.9

タイトル出た時の横長の構図がかっこよかった。
壁がないセット感すらも。

博打のルール全くわからなかったけど、何が起こってるかはわかったので親切設計だなーと思った。

キャラ的にはボンボンがいきなり漫
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.1

オープニングのデザインがめっちゃかっこよかった。
バイクで走るシーンもかっこいい。てか全体的に乗り物映画だった。
心拍数が下がってから殺すアイディア厨二感あっていい。

学がないので言ってる単語がとこ
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日本侠客伝 雷門の決斗(1966年製作の映画)

2.8

4作目同様、太いストーリーラインが2つある感じだった。
今作の方が煩雑な感じは少なかった気がする。
しょうちゃん事件の時に最後いろいろワンショットでつなげてて「おー」ってなった。
今作で長門裕之が鶴田
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日本侠客伝 血斗神田祭り(1966年製作の映画)

3.0

冒頭着物だらけの舗装されてない道に車が走る絵がすごい新鮮。
全体的にシーンが多すぎる気がした。キャラが多いせいかもしれない。
しかも全キャラ立ってる。
鶴田浩二出てきた時は「おー」ってなるが、鶴田浩二
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沓掛時次郎 遊侠一匹(1966年製作の映画)

3.8

いきなり「男はつらいよ」が始まってびっくりした。
やっぱり加藤さんの構図が見ててほんとおもしろいしかっこいい。
序盤の戦闘シーンでも画面を2層に分けてておーってなる。終盤でもやってたけど。
小舟で柿配
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ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

2.0

映像的にリッチに見えるけど、セット的にも富裕層のインスタ感的にもハリボテ感がすごくて全体的にチープに感じた。まあそれが狙いならいいんだけど。
予算の使い方がそれじゃないというか。。。
1作目の方が色合
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明治暗黒街(1965年製作の映画)

2.7

冒頭、車燃やすのガチでやっててやばい。

ストーリードリブンな作品で、構図をバチっと決めたショットがないのかなーと思ったが、屋内ローアングルとか塀で画面を狭める構図とかちゃんとやってた。
今度は銃撃戦
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大殺陣(1964年製作の映画)

4.0

ファーストショットから消失点ちょい右下のローアングルの雨で「工藤栄一きたー!」ってなった。
続く真横、真っ直ぐのショットの連続。このストイックさがやばい。
十三人の刺客を思い出す。屋敷内のショットがか
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次郎長三国志 甲州路殴り込み(1965年製作の映画)

2.3

いきなりお仲さんのキャスティング変わっててちょっと「えー」ってなった。
あと、こんなどんどんキャラが多くなるとは思わなくて驚いた。
映画として破綻していると言うか。

今回も親分の親分たる所以がほとん
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