Jonayama

オーディションのJonayamaのレビュー・感想・評価

オーディション(2000年製作の映画)
3.7
映画のオーディションと称した再婚相手探しで見つけた心惹かれる若い女性が恐るべき狂気を内包した存在だった…という日本のホラー映画。

2時間弱ある尺のうち半分以上がやや間延びした昼ドラのようなテイストでなかなか恐怖や緊迫感を感じる流れに入らない点にはヤキモキさせられるがところどころに光る構図や演出、カメラワークが当時の三池崇史監督の手腕を感じさせる作品だ。

また謎が浮かび上がってくる後半の不気味な空気感や本作のハイライトである終盤の凄惨なシーンやグロではないが嫌悪感を催すような描写などホラー映画として見どころのある部分をしっかり持った作品で、一部に強い支持を得ているのも頷ける怪作だった。
ラストに流れるドラムンベースなEDも拙さはあるもののなんだかクセになる魅力があるね。


反面、メインどころだった石橋凌や椎名英姫あたりの演技は正直上手いとは思えなかったので悪い意味で邦画や昼ドラ感が出てやや興醒めしてしまった。
20年以上前の作品とはいえやけに解像度の低いボヤボヤな画質やセリフが聴き取りにくいゴチャっとした音声も残念な点だったかも。題材や所々のアイディアはよかっただけにもったいない。。

「きりきりきりきり…」は秀逸すぎる必殺台詞。痛いよ…
Jonayama

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