配信は殆どがテレビにキャスティングするか、ノートパソコン& Bluetoothスピーカー使用で観るが、本作はパソコン画面にして良かった。
というのも、冒頭のタイトルバックに映るのが檻の中の鶏一羽と無数の鼠。これを丸焼きにするという世にもオゾましい映像なのだ。こんなの劇場のスクリーンで見たらトラウマになりそう。
本編は熊井啓監督作品らしく、ヘヴィーな内容で見応えはあった。終戦直後の長崎県に被爆者の集落があったとは、正に負の歴史のドキュメンタリーである。
キャストは舞台演劇の役者が中心だが、ヒロイン役の紀比呂子が可愛く、重苦しい雰囲気の中に咲く花という感じ。
明るい青春テレビドラマで大人気だった彼女が、こんな重苦しい作品で映画デビューしていたとは知らなかった。
