「長崎にはおらんかったと言うとるやろ」と頑なに否定する母親(奈良岡朋子)は、原爆症が疑われる娘を病室に訪ねてきた医師(鈴木瑞穂)の目の前で扉を閉め、室内で顔を洗う。鏡の中の陰影深い固い表情に被る呪詛…
>>続きを読む舞台は戦後の佐世保。被差別部落の少女が原爆被爆者が集まって暮らす集落の男にレイプされる。抗議のために集落に向かった少女の母親が発した一言から双方の黒い感情が爆発する…。戦前に朝鮮人女性を妊娠させた過…
>>続きを読む差別は善意も悪意も宗教も解決することができない。被爆者、部落、在日朝鮮人など日本が抱えるあらゆる差別が凝縮された一本。声を上げることができない被害者たち。それは執拗に多様化を推し進め、押し付ける現代…
>>続きを読む今年戦後80年が、この映画に導いてくれました。
モノクロ映画。
この作成年にはフルカラーが全盛に、敢えてモノクロなのは、作品が色褪せないのだと思いました。脳裏に原風景と残ったいるモノを思い出させる…
あらゆる種類の差別が複雑に交差しあって負の連鎖
最後、そういうところとは縁遠い安全地帯にいる人たちのお花畑な表情たちや場所としての建物が印象に残る
でもそこはそこで人間ひとりひとりに潜む傍観者に…
戦後を題材にした映画を見るといつも思うが、こういう時代から比べたらいまは平和だと思う いまも一部の社会の中では血筋で下に見たり上に見たり劣等感を抱いたり優越感を抱いたりしてるわけだが、それはこの先な…
>>続きを読む相互差別の沼の沼。今の時代には絶対に作れない一本。仮に台詞やカット割りを全コピしたとしても、そこにある空気を映し出すことは不可能でしかない。
人間の嫌な部分、嫌な感情を、煮詰めたタールのように浴び…
部落差別、被爆者差別、朝鮮人差別のトリプルコンボ。
なんとも流れが悪い。映像がわかってない原作者が脚本に加わってるせいだろう。セリフとナレーションで説明しちゃうやつ。それを民藝の達者な役者さん勢揃い…