Kenjo

レインマンのKenjoのレビュー・感想・評価

レインマン(1988年製作の映画)
4.2
トムクルーズとダスティンホフマンのW主演作。
トップガンを見て、トムクルーズのかっこよさに驚き、他の作品も見てみたい!と思い見てみた作品。

トムクルーズは、拝金主義者のように描かれている会社の経営者。
父の死後、遺言で知らない人に遺産が相続されることに不満を持って、施設に行くと、実は20近く歳の離れた兄がおり、その兄はサヴァン症候群であった。遺産をもらうために兄を誘拐するところから始まるロードムービー。

最初は、トムクルーズもなんでこんなやつにお金がいくんだ!というようなきつい対応をしていたが、とある事実に気づくことから兄弟の絆が生まれていく様子は、まさに感動ストーリー。

飛行機や電車ではなく(それ相応に使えない理由はあった)、車という乗り物であることから味のある作品になっているんだなと思った。白いビュイックという存在が、実は2人を繋ぐ重要なキーであったこともあるけど、それ以上にビュイックのキュートさがこの映画の絵の綺麗さを演出してる。

1988年の映画で、こんなに自閉症についてのシーンが流れているというのは、割と興味深く、調べてみると、この映画のおかげで、アメリカでの自閉症への理解が10年早まったという話もあり、映画の持つ力のすごさを感じた。アカデミー賞って感じの映画やけど、その中でもかなり名作に数えられそう。

自閉症という言葉、障害について調べてみたんやけど、文字通り、自分の中に閉じこもる→自分の中にルーティン(世界)を形成して生きているということが由来らしい。英語では、"Autism"。ギリシャ語のautos(自己)というのが語源になっているそうで、この映画のレインマンのように、ずっと同じフレーズを言って安心を求めたり、同じパターンの行動・ルーティンで生活しなきゃ安心できないというような人らしい。
記憶力に関してはサヴァン症候群とかの方みたい。カジノで爆勝ちするシーン楽しいけど、なんか適材適所みたいな感じでそれぞれ個性が活かせる場所があるんだ!というようなメッセージが少し臭いなと思ったけど、88年の映画ならそのメッセージでも革新的だったのかな。
それについては、グッドウィルハンティングとかの方でどう生きるべきかという哲学をテーマにしているからそっちの方が好みだった。

この映画が好きな人は
「セントオブウーマン」あたりも気に入ってくれそう。
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