トンビ

レインマンのトンビのレビュー・感想・評価

レインマン(1988年製作の映画)
4.3
映画好きの方からの借り物シリーズ第15弾。

先に言っておこう。
この作品は、勧められはしたが、正直全く期待していなかった。
映画の序盤もその考えは変わらなかった。
でも、なぜだろう。
物語が進むにつれて、この映画に興味を示し、好きになっている自分がいた。

まるで、自分も映画と同じ時間軸で進んでいる気分だった。
というのも、チャーリーがレイを理解していくように、自分もこの作品を理解していった感じがしたから。

今作はいろんな解釈ができると思う。
自閉症への理解、兄弟の絆、…。
そして、最後には感動が待っている。
それも静かな感動だ。
感動的な出来事が起こったり、心が震えるような台詞が飛び出したり、そんな演出なしに感動できるのがとても心地よかった。

また、チャーリーの心が徐々に穏やかになっていく様子も見どころの一つだ。
おそらくチャーリーは家族からの愛に渇望していた。
だから、兄であるレイといることでそれを満たそうとしていたのだと思う。
家族と冗談が交わせる、そんな時間がチャーリーにとっては必要なだったのだ。

最後に、ダスティン・ホフマンの怪演はもう流石の一言。
そりゃ、主演男優賞になりますよ…。

レインマンは、今までない感動を与えてくれるそんな作品だった。
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