みょ

シンドラーのリストのみょのレビュー・感想・評価

シンドラーのリスト(1993年製作の映画)
4.0
ポーランド旅行の予習に鑑賞。

実話に基づく傑作。
アウシュヴィッツ、ホロコースト、ナチス、言葉は知っていてもなんとなく日本人には馴染みが薄く、現実感の湧かない言葉だと思う。

この映画は、それら本当にあった凄惨で恐ろしい事実を知り、少しでも理解することが出来る。

195分という大作だが、衝撃的な映像と理解に苦しむ価値観、こんなことが本当にあったことなのかと考えを巡らせていると一瞬のように感じた。
モノクロで描かれている分、当時の映像のように感じられ、過去に本当にあった事なんだと痛感した。(実際に当時の映像はモノクロで残っています)


実際にアウシュヴィッツ収容所を見学し、唯一の日本人公認ガイドである中谷さんに案内してもらった。
ドイツ政府が多大なお金をかけてアウシュヴィッツ収容所を保存する理由、ヨーロッパ中の教育にアウシュヴィッツの見学が取り入れられている理由、中谷さんがガイドをする理由、それは過去に起きた悲しい事実を正しく伝え、二度とそれを繰り返さないため。

人権、優生思想、LGBTQ、人体実験、戦争、共産主義と民主主義、パレスチナ問題など、、、ホロコーストの問題は非常に多岐にわたっており、テーマは広い。
決して過去の話ではなく未解決の問題が今も沢山ある。
中谷さんは過去に起きた事実を伝えるだけではなく、世界はこれからどの方向へ向かっていくべきなのか、さらに自分たち個人個人がどういった行動に移すべきなのか、という視点で話をしてくださった。

少し話がそれましたが、アウシュヴィッツから遠く離れた日本人も、この映画を見て学ぶ意義は大いにあるんだと感じました。
みょ

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