えばら

シンドラーのリストのえばらのレビュー・感想・評価

シンドラーのリスト(1993年製作の映画)
4.0
スピルバーグさん、本気モード。
ようやく観れた教科書的な一本。名作が並ぶ映画の黄金時代を象徴するにふさわしい、重厚な作品だった。

同じくホロコーストを描いたポランスキー監督の『戦場のピアニスト』ではまるで当時の状況を追体験するような仕上がりになっていたのに対し、スピルバーグ監督はやはり"映画"然としていた。
丁寧な描写、感情移入しやすいキャラクター、分かりやすい流れと伏線、そして明確な善と悪。
この映画から三十年後に作られる『関心領域』では、この善悪のモラルがブーメランのように視聴者に投げられる(っぽい)あたり、映画とはつくづく当時の世界を映す鏡なんだろうなと思う。とか書きつつ『関心領域』はまだ観れてないから急がねば。

怖いシーンはたくさんあるけど、特にアウシュビッツのシーンは本気で怖かった。あの演出...。
あと、映画『E・T』を撮った監督とは思えないくらいに子供殺してて焦った。
えばら

えばら