ジャッキーケン

シンドラーのリストのジャッキーケンのレビュー・感想・評価

シンドラーのリスト(1993年製作の映画)
5.0
「このリストは私たちの命そのものなんです」

兵器工場の社長オスカーシンドラー
この社長ほどかっこいい社長はいない
前半は余りの女好きっぷりからMCUの社長を思い出したが従業員のほとんどがユダヤ人であるためにホロコーストで失ってしまう従業員を守るために全財産を投じてユダヤ人を救おうとする姿には真の正義とはこの事なのだと思いました

スピルバーグが描くホロコースト
ゲットーの解体シーンは「戦場のピアニスト」レベルで怖いし何より救いなのが白黒だからはっきり分からない、それはそれで怖いのだがもしもこの映画が全編カラーだったらと思うと恐ろしすぎる
1万人以上のユダヤ人死体を焼却する場面はめちゃくちゃゾッとするし赤い上着を着た少女のインパクトも恐ろしくゾッとする

ひとすじの希望すらないユダヤ人に生きる場所を与えるシンドラー
機関車の中にいるユダヤ人に水をかけまくるシーンはナチス側に上手いように痛ぶってるように見せていて感心させられる
どれだけ損しようが破産しようが命を救うことに意味がある

シャワー室にユダヤ人女性が放り込まれて絶望に包まれるあの瞬間、水が出た瞬間の生の喜び、スピルバーグはやっぱり世界最高の映画監督の一人だ

一人の力であれだけのユダヤ人を救えた事だけでも偉大なのに悲しみを嘆くあのシーンは忘れられない
今を生きるユダヤ人の子孫はシンドラーがいなければ存在することはなかったのだろう

悲劇以外の何物でもないこの事実を描く事でホロコーストのような虐殺が二度と起こらないことを祈りたい
この映画は人類のために永久保存すべき映画だと思います