正直、白黒で上映時間も長いという理由で気が引けていたが、そんな心配は一切無用だった。忘れてはならない歴史として多くの人に観てほしいと感じた。
モノクロの映像の中に登場する赤い服の女の子。人間以下として虫けらやネズミのように何のためらいもなく殺されるユダヤの人々。殺された人たちが山のように積まれて焼却され、その灰が舞う。モノクロの映像とともに映し出されるどのシーンもが印象的で深く胸に突き刺される。
シンドラーの実業家としての行動がだんだん違う意味を持ってきて、自分が雇うとこで人の命が救えたのだと、もっと多くの人が救えたのだと泣き崩れるシーンは心を揺さぶられた。人間の命は尊く崇高だ。もうこんなことがあってはならない。悲惨な戦争は繰り返してほしくない。
「力とは人を殺す正当な理由があるときに殺さない事だ。」
非常に感動したスピルバーグ渾身の力作だった。
