Tully

メリー・ポピンズのTullyのレビュー・感想・評価

メリー・ポピンズ(1964年製作の映画)
5.0
突如現れた教育係が、世にも不思議な体験をさせてくれるといったまるで無邪気な子供がいきなり、ディズニーランドに連れられたかのような感覚を味わえるミュージカル映画の名作。子供側から捉えた不思議な世界=夢のようなおとぎ話と同等に描かれる大人の世界も包括し、自分にとって今一番大切なものを再認識にさせてくれる教材的映画に大人も子供もワクワクしながら観賞できる様々な要素が含まれております。抜群の歌唱力と愛くるしい表情が魅力なJ・アンドリュースが本作の活躍をきっかけに名作『サウンド・オブ・ミュージック』の主演が決まったのは有名な話。何をやっても完璧と誇る自信家ぶりもまた可愛らしいく、笑顔が特徴的かつ抜群のダンス能力を誇るバート役のディック・ヴァン・ダイクとの相性も素晴らしいです。実写とアニメとを融合させる試験的作品な映像美は遊び心に富んだものであり、他にも強風で人々が飛ばされるシーンなども見応えアリ。女性の選挙権を勝ち取ろうとする母親と保守的な父親の対比も面白く、2ペンスが人生を変えるといった価値観や道徳性を訴える作りはしみじみと胸に伝わります。主題歌「チム・チム・チェリー」や苦しい時のおまじない「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドージャス」など耳に残る音楽とフレーズはやはりディズニー映画ならではといったところでしょうか。
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