このレビューはネタバレを含みます
(結構前に見たのでうろ覚え)
映画好きの少年、サルヴァトーレ(トト)の人生を描いた映画。
結論から言うと、人生譚としては「ベンジャミン・バトン」の方がずっと面白かった。エレナとの恋愛は良かったんだけど、あくまで彼の人生は故郷を旅立ってからが本番であって、そこが一番見たかった。
年取ったサルヴァトーレが廃屋になった映画館を訪れるくだりは確かに感慨深かったが、これじゃ過去の感傷に浸ってばかりの爺さんじゃん、としか思えなかった…
再度引き合いに出すが、ベンジャミンは歳取った後も「いつからでも新しいことを始められる」と異国を旅して回ってたし、人間過去に生きるようになっちゃお終いじゃなかろうか。
それは兎も角、歳取ってから自分の母親やアルフレードがどう考えどんな行動をしたのかに気付くとか、その辺は面白かった。
あと「恋人との幸せを選ぶか、外の世界で大きな成功・豊かな暮らし等を目指すか」という選択は、映画で人生の分岐点として描写されることが多いと感じた。
後者を取ったのが本作、前者を取ったのが「君と読む物語」とかね。