とあるニューヨークの夜、日本への転属が決まり、赴任することになったロブのために、大勢の仲間たちがサプライズ・パーティーを開く。そのパーティーの最中、突然、とてつもない爆音が聞こえ彼らが屋上へ行くと、まるで爆撃を受けたかのようにニューヨークの街がパニックに陥っていた。
ゴジラをPOVでとるとしたらこうなるだろうなというジャンルムービー。妙に全員がカメラを意識した映像なのもPOV的だ。怪獣の造形がなかなかダサいので、あまり映さないのは正解かもしれない。もっと見えなくても良かった。ただPOVの中でも結構酔う方なので、劇場で見たらしんどそうだ。最後のヘリコプターなんかはアトラクションのようで、まあPOVの中ではありかなあという感じ。
ただこの映画、工夫点がないわけでもない。幸せだった頃のビデオに映画自体を上書きしているというつくりなので、時折元の映像が一瞬挟まれるんだけど、その演出は発明だろう。そしてその演出が伏線となって、ラストのオチとして回収される点は少し鳥肌が立つ。思うにMGSVのパスの拷問シーンはこれのオマージュだ。MGSVはフラッシュライトもJJのオマージュを取っていたし。
あと物語途中、傾いたアパートを探索する下りがあるんだけど、それがどう観てもカメラを傾かせているだけなのでとてもアホくさく見えて面白い。ちなみに傾いているという設定はアパートから撤退するときには殆ど忘れているのでそこは注目ポイントだろう。
この映画、リアルタイムでの盛り上がり含めての作品であることは承知なので、点数が低いことは許せとしか言いようがない。
