似太郎

犬死にせしものの似太郎のレビュー・感想・評価

犬死にせしもの(1986年製作の映画)
4.5
あら?皆さん随分評価低いようですけど、これメチャクチャ面白くなかったですか?

井筒監督らしくバイオレントでアナーキーな青春群像劇。神代辰巳の『宵待草』とか藤田敏八の『赤い鳥逃げた?』みたいな疾走する男女の破天荒な生き様が泣ける一作。真田広之と佐藤浩市と安田成美の練りなす小世界。

井筒監督はパブリック・イメージが悪過ぎて嫌悪している人も多いようだけど、そんな事言い出したらオリヴァー・ストーンはどうなる?フリードキンはどうなる?裏山桐郎はどうなる?全員問題児じゃないか〜。💦

ラストが尻切れトンボなのを除けばほぼ完璧な画作りと豪快なアクション演出、役者のアンサンブルの見事さで一気見できるアウトローな人達の逃避行を描いた一級の海賊映画。☠️

サム・ペキンパーがやりたいのかな❓といった過激な暴力描写と粘っこい演出のアクの強さが映画全体を引き締めている。一見に値する秀作だと個人的には感じる。
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