小嶋貴之

ニンゲン合格の小嶋貴之のレビュー・感想・評価

ニンゲン合格(1999年製作の映画)
3.7
20年ぶりに見た。
20年前は、自分にとっては黒沢清はこれだった。
今見るとcureの色褪せない先駆性に比べて、こちらは時代を感じるけど、これはこれで好き。
突き放した暴力性をコメディに落とし込んでいて、コメディこそ暴力装置の一つである事を感じさせてくれる。
共感以外の笑いと言うのは暴力と同じ最高の他者性であると。

そしてちゃんと物語を映画の言い訳でなく、芯に添えてて、感情も揺さぶってくれる。

明確にはわからないけど、グッと来るラストが良い。
小嶋貴之

小嶋貴之