野球狂人と言うほかないデニーロが推し選手のウェズリー・スナイプスを活躍させるために暴走していく話。
主人公がまさにデニーロアプローチなサイコパスキャラで、最初はちょっとしたボタンの掛け違いなのかと思いきや、徐々にエスカレートしズレの度合いが激しくなっていく。そして振り切れた後は何をしでかすかわからない向こう側の人間として暴れまくりで、特にスナイプスとの野球対決での、一個返答を間違えたら即ヤバい事態に発展しそうな緊張感は『ダイナマイトどんどん』超えてる。
ところで、雨を降らせたらトニスコの右に出る監督はいないんじゃないかって思うくらい、雨の使い方が豊か。デニーロがラジオに向けて1人で喋り狂気を募らせていくのも雨が降り頻る車内だったし、終盤の豪雨の中でのグッチャグチャな試合が状況をより混乱させ思いも寄らない結末を導いていく。
