だい

アンナ・マデリーナのだいのレビュー・感想・評価

アンナ・マデリーナ(1998年製作の映画)
5.0
最近、香港映画を観る機会があったので「もう一度観たい」と思い出した作品。
だぶん、大学生の頃に観てすごく好きになり、その後すぐに写真集まで買った…んだけど、引越整理のために写真集は手放してしまったのが惜しまれる💦
レンタル、配信をしていないのでDVD購入。

タイトルの「アンナ・マデリーナ」とは、バッハの妻の名前。
作中、バッハ作のメヌエットがいたるところで流れ、終盤では主人公たちが歌っている。

ストーリーは
第一楽章  ヤウ・モッヤン
第二楽章  モク・マンイー
第三楽章  モッヤンとマンイー
第四楽章  変奏曲
という4部構成。
第一楽章から第三楽章は“現実パート”で、ガーフ(金城武)がひょんなことから出会ったモッヤン(アーロン・クォック)、マンイー(ケリー・チャン)のふたりを眺めている。
そこで芽生えた苦しくもあたたかな思いを第四章で形にしてー

ガーフは自分の思いを投影して書いた小説を編集会社に持ち込む。
そこの社員としてアニタ・ユンとレスリー・チャンも登場。
小説のテーマは「愛を伝えること」。
アニタ・ユンが抱えている思いともリンクするストーリーが劇中劇としてファンタジックに展開されて、私はこの第四章が大好き。
大聖堂、町の風景、草原に吹く風。そして、彼らの衣装も。
(現実世界で彼らが住むマンションもすごくレトロおしゃれで私の理想)

最後に、ガーフが小説を書いたと知るモッヤンが悪気もなにもなく「マンイーが好きだったんなら思いを伝えたらよかったのに」とさらっと言う。
それを軽く言えるのがモッヤンで、言えないからこそ小説を書くのがガーフなんだよね。。。


世界には、愛を伝えたい人がたくさんいる。
だい

だい