少年チャンピオンで連載されていた古賀新一の原作は時々読んでいた。チャンピオンって、これと「恐怖新聞」のせいでホラーが載ってるコミック誌のイメージが強くって、いくら手塚治虫や永井豪作品が載っていても買って読もうとしなかった。雑誌連載時に読まなくて、単行本になってから読む癖がついたのは、こういう経験のせいなのかも。
あのおどろおどろしい雰囲気はそのままに、学園スプラッタホラーに仕上げた実写版が本作。怖いの嫌いなんだけど、興味本位で観たら意外と引き込まれてしまった。予想外の佳作。
悪魔が支配を企てた学園を守るために、黒魔術使い黒井ミサが転校してきた。学校に閉じ込められたクラスメートたちと彼女が闘うストーリー。血しぶき、グロ描写も凄いと感じたけれど、この手の描写に免疫がない僕の感想なのでそれなりなんでしょ。暗い場面が多いのでSFXも荒さが目立たないのもよかったか。
吉野公佳の寡黙なキャラクターも良いのだけれど、特筆すべきは菅野美穂。演技上手な娘だよなぁとは思っていたけれど、この役は見事。後半を不気味な高笑いで盛り上げてくれる名演。佐藤嗣麻子監督って、脚本家としては原作を破壊する人だと思っているのだけれど、監督に徹した本作はいい仕事だと思う。見応えあり。観月ありさの「超少女REIKO」よりはおすすめしますw。