takさんの映画レビュー・感想・評価

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メグレと若い女の死(2022年製作の映画)

3.4

ジョルジュ・シムノンの原作シリーズは読んだことがない。主人公のメグレ警部(本作では警視)がメガネ少年探偵に出てくる警部の元ネタという程度の知識しかなくて(恥)。ジャン・ギャバンがメグレを演じた映画は存>>続きを読む

ヤマトよ永遠に REBEL3199 第一章 黒の侵略(2024年製作の映画)

3.5

「ヤマトよ永遠に」のオリジナルが公開された頃、僕は初期のヤマトに思い入れが深い中学生だった。「永遠に」での人物設定に納得できず、続編を連発する製作陣をよく思っていなかったのだ。当時は完全にスルーしてい>>続きを読む

北京原人の逆襲(1977年製作の映画)

2.9

ジョン・ギラーミン監督の「キングコング」が大ヒットした1976年。その人気にあやかって翌年に製作された香港映画が本作「北京原人の逆襲」である。巨大な類人猿が暴れるだけでなく、半裸の金髪美女、探検隊を襲>>続きを読む

キングダム 大将軍の帰還(2024年製作の映画)

4.0

第1作を観た時、妙に居心地が悪かった山﨑賢人の今どきヤンキーな口調。礼儀知らず世間知らずなのに、さすがに4作目にもなるとこれが頼もしく聞こえてくるから不思議。本作のラストでは、兵士たちに語りかけ、大将>>続きを読む

ザ・メキシカン(2001年製作の映画)

3.0

ブラピとジュリアの二枚看板を掲げ、スタアで客を呼ぶハリウッドらしい娯楽作。普段なら絶対にセレクトしない類の映画なのは百も承知。監督も(苦手としている)カリブの海賊の人だし。観たくなった理由は、ジュリア>>続きを読む

暴力教室(1955年製作の映画)

4.1

個人的プロジェクト「名作映画ダイジェスト250」(ロードショー誌80年12月号付録)制覇計画のためセレクト。

両親の影響でいわゆるオールディーズをあれこれ聴いていたもので、Rock Around T
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マネー・ピット(1986年製作の映画)

3.5

この映画が公開されたのは1986年12月。いわゆる正月映画として、「ハワード・ザ・ダック 暗黒魔王の陰謀」と二本立てで上映された。正直なところ、「ハワード・ザ・ダック」のリー・トンプソンがとにかく見た>>続きを読む

おっぱいバレー(2008年製作の映画)

4.1

生息地がこの映画のロケ地となった2008年の夏頃、「綾瀬はるかが撮影に来てるーっ!」とけっこうな盛り上がりだった。商店街のおばちゃん達も「こんど、「おっぱいバレー」に出るんでぇ」と言ってたっけ。ご当地>>続きを読む

劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~(2019年製作の映画)

4.0

アニメシーズン2の続き、久美子2年生編となる劇場版第3作。シーズン2完走後、すぐに観たせいで、卒業式後のあすか先輩との場面がインサートされるカットで早くも涙腺が緩む🥺。シーズン2で描かれた久美子の成長>>続きを読む

恋戦。 OKINAWA Rendez-vous(2000年製作の映画)

3.2

沖縄万座ビーチホテルも出てきてリゾート気分いっぱいのおしゃれな恋愛映画。女に弱い大泥棒とその相棒、日本人ヤクザとその中国人情婦、バカンス中の香港の警察官とその恋人。個性豊かなキャラクターたちが、恋と金>>続きを読む

フェリックスとローラ(2000年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

移動遊園地で働くフェリックス。ある日、悲しげな表情をした女性ローラがやって来る。気になった彼は彼女に声をかけ、ここで働かないかと持ちかける。意外にも彼女はその申し出を受け入れてくれ、少しずつ二人の距離>>続きを読む

男性・女性(1966年製作の映画)

3.5

Filmarksで勝手ながらアイコンに使用している画像。出典はこの映画、ジャン・リュック・ゴダール監督の「男性・女性」。ジャン・ピエール・レオのキョトンとした表情がいい。社会人になってすぐの時期にトリ>>続きを読む

クラス・オブ・1999(1990年製作の映画)

2.0

「処刑教室」(1984)のSF版?とも言える特撮バトルムービー。「処刑教室」は教師の気持ちも見えたけれど、もはや本作は戦場でしかない。

無法地帯と化した学校に送り込まれたのは、3人のアンドロイド教師
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ラスト・ブラッド(2008年製作の映画)

3.2

プロダクションI.Gが手がけたアニメ「BLOOD The Last Vampire」はインパクトのある作品だった。押井守の弟子ともいえるスタッフによるこの映画は、多くの人々に影響を与えた。海外でもその>>続きを読む

シークレット(1971年製作の映画)

2.9

中坊の頃。初めて買った映画雑誌に、その年(1980)に公開された映画のチラシ画像がズラリと並んでいる特集記事があった。へぇー、こんなのあるんだ。地方都市在住だとお目にかかれない映画もあれこれ。

ジャ
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オーケストラ!(2009年製作の映画)

3.0

誰しもが叶えたい夢に立ち向かうことは大切なことだ。映画にはそんな夢がこれまでも数多く描かれ、僕らを勇気づけてくれた。この映画「オーケストラ!」は、かつてボリショイ管弦楽団の名指揮者だった主人公とその仲>>続きを読む

友情ある説得(1956年製作の映画)

4.1

個人的プロジェクト「名作映画ダイジェスト250」(ロードショー誌80年12月号付録)制覇計画のためセレクト。

本作は、この年のアカデミー賞にノミネートされながら受賞は逃している。他のノミネート作は、
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劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく! Re:(2024年製作の映画)

4.0

10年前。当時の上司がアニメ「けいおん!」大好き(ムギちゃん推し)で、グッズ発売日に休暇をとって買い漁っていた。その様子を微笑ましく見ていた当時の僕(唯ちゃん推し)であった。それから10年経った本日。>>続きを読む

傷だらけの栄光(1956年製作の映画)

4.0

個人的プロジェクト「名作映画ダイジェスト250」(ロードショー誌80年12月号付録)制覇計画のためセレクト。

実在のボクサー、ロッキー・グラジアノが世界チャンピオンになるまでの半生を描いた伝記映画。
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大統領誘拐作戦(1976年製作の映画)

2.9

アパルトヘイト政策を批判する某国の黒人大統領が、南アフリカにやって来た。これまで冴えない人生を歩んできたと悔いている主人公は、一人娘のためにデカいことを成し遂げようと考え、その大統領誘拐を決行する。>>続きを読む

親密すぎるうちあけ話(2004年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

パトリス・ルコントの映画には様々な魅力があるが、持ち味が発揮されるのはおっさんの片恋だと思う。それも綺麗じゃなくて、かなり歪(いびつ)な恋愛のかたち。理髪店で美しい妻を愛でる亭主、窓から美女を覗く男、>>続きを読む

関心領域(2023年製作の映画)

3.7

環境音に人はいつしか慣れてしまう。緊急自動車のサイレンがひっきりなしに聞こえるから物騒なところと感じることも、線路沿いの騒音や振動も、人はいつしか慣れてしまい、疑問に感じなくなってしまう。本作はアウシ>>続きを読む

この天の虹(1958年製作の映画)

3.5

2010年のとある日。工場萌えなお仲間たちとツアーに参加して、北九州市の新若戸道路(海底トンネル)建設現場と新日本製鐵(現日本製鉄株式会社)の工場内を見学させてもらった。製鉄工場の広大な敷地、無数に走>>続きを読む

靴みがき(1946年製作の映画)

4.0

個人的プロジェクト「名作映画ダイジェスト250」(ロードショー誌80年12月号付録)制覇計画のためセレクト。

ネオリアリズモと呼ばれたイタリア映画では、戦後のイタリア庶民が直面する厳しい状況が描かれ
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天と地と(1990年製作の映画)

2.9

1990年邦画最大のヒット作となった「天と地と」。角川春樹自らメガホンをとり、オールスターキャスト、メディアミックスの宣伝で、当時の角川映画の勢いを象徴するような作品だった。タイトルの筆文字は強烈に印>>続きを読む

玄海つれづれ節(1986年製作の映画)

3.4

吉永小百合主演の「玄海つれづれ節」を初めて観たのは大学生の頃だった。渡辺淳一ものの某映画と二本立てで「天国の駅」を観た僕は、一夜にして"サユリスト"となってしまい、そして吉永小百合の新作というだけで「>>続きを読む

ジョン・レノン 失われた週末(2022年製作の映画)

3.5

熱心なジョンのファンに怒られそうだが、このドキュメンタリー映画で描かれる70年代半ばのジョンについて、特にこの"失われた週末"と呼ばれた期間については予備知識がとても乏しかった。偉そうなレビューは書け>>続きを読む

ハート・オブ・ジャスティス(1992年製作の映画)

2.4

人気作家が銃撃される事件が起こり、撃った犯人エリオットはその場で自殺。彼が地元名士の息子であることから、世間やマスコミの注目を浴びることになる。報道記事で受賞して自信満々の若手記者デビッドは、死んだ作>>続きを読む

緑色の髪の少年(1948年製作の映画)

3.4

ミニシアター通いが大好きだった1988年、「RKO映画の全貌」と題した特集上映が催された。「市民ケーン」「キングコング」など有名作や初公開作が並ぶ中、さんざん迷った末「キャットピープル」と「遊星よりの>>続きを読む

ゴジラ-1.0/C(2023年製作の映画)

4.0

色があることで見えてくるものもあれば、色を抜くことで感じることもある。

チャン・ツィィー主演作「初恋のきた道」をご覧になった方は覚えているだろうか。夫となる男性と出会う過去パートは美しい色彩で描かれ
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恋人たちの予感(1989年製作の映画)

4.5

この映画の音楽を担当したハリー・コニックJr.はニューオリンズ生まれのジャズ・ピアニスト。また歌もこなし、俳優として映画にも出演している才人。彼は僕より一つ歳下で誕生日が同じ。そんな(勝手な)親近感も>>続きを読む

JAWS/ジョーズ2(1978年製作の映画)

3.0

成功作の後を追う映画は、ビジネスだから製作されてしまうもの。だが柳の下に2匹目のドジョウはいない。むろんサメ🦈もだ。しかしこの第2作がスピルバーグ監督の前作と同じプロデューサー、キャスト、ジョン・ウィ>>続きを読む

JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)

5.0

小学校高学年の頃。観たことないくせに、すげえ映画を撮るスピルバーグって監督がいる、と既に意識していた。強烈なインパクトがある「ジョーズ」や「未知との遭遇」のポスターを眺めながら、どんなんだろ?と心惹か>>続きを読む

笑う蛙(2002年製作の映画)

3.3

会社の金を横領して逃亡中の主人公は、身を隠そうと妻の実家が所有する別荘に行くが、そこで妻とバッタリ。自首を勧められるが、離婚届にサインすることを条件に1週間だけ納戸に匿ってもらうことになる。次々に訪れ>>続きを読む

ハンガー(1983年製作の映画)

3.4

ミリアムは不老不死の吸血鬼。それぞれの時代に気に入った相手を見つけては、長く続く命を授けて恋人にしていた。現在の相手はイギリス人の美男子ジョン。ミリアムから授けられた命が若い姿を維持できるものだと信じ>>続きを読む

007/トゥモロー・ネバー・ダイ(1997年製作の映画)

3.5

遅々として進んでなかった007シリーズを振り返るレビュー、あと2本。今回は「トゥモロー・ネバー・ダイ」。これが公開された年に淀川長治センセイが亡くなるのだが、なんかの解説で「もう私はトゥモロー・ダイで>>続きを読む