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パリ20区、僕たちのクラスのqqfowlのレビュー・感想・評価

パリ20区、僕たちのクラス(2008年製作の映画)
4.0
フランスの中学の、多民族クラスの日常。ドキュメンタリー風。先生役のフランソワ・ベゴドー氏の実体験に基づいた小説「教室へ」が原作で、氏は脚本も手掛けている。

うるさすぎるクラスだったけど、外から見てる分には、先生と生徒の丁々発止のやりとりが面白かった。

カルチャーショックも結構あった。例えば校長先生が、磯野家で言うと波平的存在で、すごく悪いことをすると校長室に連行されてお説教されるとか。

びっくりしすぎて最初何が起きてるのか分からなかったのは、生徒の成績をつける会議に、生徒側からも代表2名が出席してたこと。よしあしはともかく、民主主義が徹底されてるんだなと思った。

中国人の子の親が不法滞在で捕まって、教師がそれに対して、もう3年もいるんだからと言って、フランスにとどまれるようカンパするのもかなり意外だった。

この映画のクライマックスはやっぱり、教室の中で事件が起き、1人の生徒が教育委員会にかけられてしまうところだと思う。担任教師(原作者)はこういう教育委員会の在り方に疑問を持ってるようだったから、それを表明するために小説を書き、映画にしたのかな? でも、事件の中では教師本人も結構な失言をしていて、それを公開することにためらいはなかったのかしら…。ちょっといろいろ理解が追い付かない映画だった。
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