ボビー

パリ20区、僕たちのクラスのボビーのレビュー・感想・評価

パリ20区、僕たちのクラス(2008年製作の映画)
3.2
生徒のことを心から思って変えていってあげようと行動している先生はこの映画には1人もいなかった。終始仕事だから仕方なくやってる感じ。

子供は大人よりも劣った存在であるという根本的な勘違いがこの学校の先生の間にはあった。

フランソワは子供に自分の思い通りに動いて欲しいだけ。社会的に認められた職業につく大人ではあるが、教師ではない。

最後に、「何も学んでいない」という女子生徒が出てくるけど、俺はあの子が実は1番学んだ生徒の1人だと思う。なぜなら、集団の中で自分が強くなったと錯覚し自分で考えることはしないで、先生に反抗することしかしない生徒と違い、彼女は1人悩み、周りに惑わされず(実際に彼女は映画中ほとんど登場しない)、自分で考え「自分は何も学んでいない」という答えをだしているからだ。教科の勉強だけが学びではない。

あと、典型的な問題児スレイマンだけど、俺には心の優しい良い子に思えてならない。この年齢の子は大人への反抗心は持っていて当たり前。悪い面ばかりが学校では出るけど、彼は良い子に違いない。
ボビー

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