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審判のmikuのレビュー・感想・評価

審判(1963年製作の映画)
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これは悪夢なのである。ある朝目覚めると部屋に見知らぬ侵入者がいて、自分を逮捕するという。罪状を聞いても教えてくれない。とりあえず働きに行け、などと言われ、ばかみたいにだだっ広いオフィスにたどり着く。裁判所など見たこともない人が作り上げたような嘘くさい裁判所へ行き、書類で埋め尽くされたとんでも部屋で弁護士の女といちゃつく。鳥籠みたいな画家の部屋の中では少女たちがじろじろと見つめてくる。不条理な悪夢でシュールな世界。冒頭のアニメーションから引き込まれてしまった。オーソンウェルズは虚構の世界で遊ぶのが本当にお上手。遠近感がぶっ壊れたとんでも世界。
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