mikuさんの映画レビュー・感想・評価

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映画(183)
ドラマ(0)

そして誰もいなくなった(1945年製作の映画)

3.0

アガサクリスティの古典的な見立て殺人の原作をルネクレールのライトなタッチで撮ってみた結果、古くなったぼやけた映像でなんだか怖い雰囲気になってる。直接的な怖い表現は全然ないけれど。雇われた夫婦、こんなと>>続きを読む

愛の新世界(1994年製作の映画)

3.8

衝撃作なんてことはない、あっけらかんとして清々しい。鈴木砂羽はSMクラブの女王様だから、それは艶かしいシーンも多いのだけど。だいたいが笑っちゃうような描写ばっかり。女の子二人で明け方に渋谷まで走り抜け>>続きを読む

重力ピエロ(2009年製作の映画)

3.0

冷静につっこんでしまえば、なんで春を産んだの?とか、人殺してんのに蜂かよとかね、もちろん言いたくなるんだけど。つまるところ、これは兄弟愛が正義であり、血の繋がりだけがすべてじゃないんだ、と。そしてこの>>続きを読む

台北ストーリー(1985年製作の映画)

3.5

いくつの設定なのだか知らないけど、いい大人になっても少年野球での栄光が忘れられない。それを詰られパブで喧嘩して、人情に厚いようなフリして幼いこどもを差し置いて酒を飲んで大声を出したりする。酒と煙草だけ>>続きを読む

恐怖分子(1986年製作の映画)

4.3

静かでじめっとして陰鬱で、何が起きてるんだかわからないまま突き進んでいく。説明的な部分がないことで不穏な空気を煽ってくる。事実はどうで、どこまでが幻想か。そんなことがはっきりしていないのがいいんだろう>>続きを読む

太陽の王子 ホルスの大冒険(1968年製作の映画)

3.3

高畑勲の原点。ほんのりダークトーンの冒険活劇。この先の作品にも通ずる薄幸そうなヒロインと大団円を迎えたと思わせつつ疑問を残すエンディング。グルンワルドは本当に悪魔だったのだろうか。この時代のアニメーシ>>続きを読む

カンフー・マスター!(1987年製作の映画)

3.0

ジェーンバーキン演じる二児の母が娘の友達の14歳の男の子と恋に落ちる話。その筋書きだけでとち狂ってるんだけど、ジェーンバーキンの母から、愛を貫くのなら無人島に逃げろなどというアドバイスをされるあたりか>>続きを読む

ラジオ・デイズ(1987年製作の映画)

4.0

1940年代のニューヨークの雨にぬれたロッカウェイという下町。大きな箱のラジオからぼやぼやと聞こえる音声がなんてノスタルジックなの。少年ジョーのまわりで起こる、ラジオにまつわる小話にくすくす笑いながら>>続きを読む

光陰的故事(1982年製作の映画)

3.3

吹き替えがまったくあってなかったり妙な説明的なショットがあったりするけれど、エドワードヤンの見せる、夏のじわっと暑い台湾の様相が抜きんでている。でも1作目の小龍頭が一番心に残っている気がする。不思議な>>続きを読む

牯嶺街少年殺人事件(1991年製作の映画)

5.0

印象的な場面は挙げたらキリがないほど。光と闇。電灯を点けたり消したり、懐中電灯、暗闇からバスケットボール、暗闇の中の蝋燭。小明がとびっきりかわいいのではないけど、なんだか男の子たちを惹きつけるそれはな>>続きを読む

gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)

4.0

メアリーがフランクに走るなよと言われて見えなくなってからダッシュしたり、海辺でフレッドといっしょにじゃれたり、「神様っているの?」などとフランクに聞いたり、ただの子供の表情と仕草で愛おしい。展開はよく>>続きを読む

北の橋(1981年製作の映画)

3.3

結局あのすごろくがなんだったのかちっともわからない。リヴェットらしい、冒頭の台詞の無い長回しがキマってる。そこにリベルタンゴの流れるシークエンス。パスカルオジェの超絶クールビューティーフェイスから飛び>>続きを読む

小さな中国のお針子(2002年製作の映画)

4.5

1971年文化大革命のまっ只中。ブルジョワの息子たちは美しい辺境の地へ下放され、美しいが学のない「小さなお針子」に文学を教えてやろうとする。結局、男の子って女の子に知識を与えたいし自分色に染めたいのだ>>続きを読む

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

4.5

パンクロックとフェミニズム。母と息子。息子の好きなものを理解しようとして、ブラックフラッグとトーキングヘッズのレコードを聞き比べながら慣れないダンスをする母と同居人。わたしはトーキングヘッズの方が好き>>続きを読む

アルファヴィル(1965年製作の映画)

3.3

「元気です、ありがとう、どうぞ」
人工知能アルファ60によって思考と言動を制限されたディストピア。アルファ街とか言って全篇パリの街だし、銀河の彼方から来たとか言ってフォードギャラクシーでやって来るレミ
>>続きを読む

マイ・シスター・アイリーン(1955年製作の映画)

3.8

なんて愉快な。若くてうだつの上がらないボブ・フォッシーが踊っているだけで最高なのに。トミー・ロールと彼が二人で踊る場面や四人のエアバンドの場面など特出してたのしい。水兵さんとコンガを踊るのは冗長で蛇足>>続きを読む

汚れた血(1986年製作の映画)

4.5

君とすれ違ってしまったら、世界全体とすれ違うことになる。デヴィッド・ボウイのモダンラブと共に街を駆け抜けるドニ・ラヴァンと、バイクで爆走するジュリー・デルピーの疾走感が美しい。細かいことはよくわからな>>続きを読む

リリー(1953年製作の映画)

3.8

リリーの仕事がなってないならクビにする前に注意してやれよ、まだ16の小娘だぞ、などということを考えてしまった

彼女たちの舞台(1988年製作の映画)

4.8

なんだこれは最高だ。女の子がコーヒーを飲んで、なにがしかの館に駆け込んで始まる演劇の一幕。始まりからして最高。謎多き元女優が開催する演劇セミナーに参加する女の子たち。と、彼女たちが古い戸建てでルームシ>>続きを読む

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

3.5

父も母も妻も親友も初恋の人も全員にせもの。産まれた瞬間から彼にとってはそこだけしか知らない。そして世界中が彼を知っている。30年間成り立っていたなと思う反面、自分の生きる世界の外に別の世界があるという>>続きを読む

ロバと王女(1970年製作の映画)

2.8

蛙を口から出すおばちゃんや、剥いだばかりのロバの皮を被るカトリーヌ・ドヌーブ、娘と結婚したい王様。グロテスクで悪趣味ともいえる展開の連続。ジャック・ドゥミとミシェル・ルグランという組み合わせに期待しち>>続きを読む

ル・アーヴルの靴みがき(2011年製作の映画)

4.5

ものすごく静かだけど、じんわりと暖かい。貧しくても見ず知らずの異国の少年を救うし、お見舞いにはお花を持っていく。パンは半ば盗んでるようなものだけど。それでいて周囲から愛されて成り立っている。アキ・カウ>>続きを読む

四十二番街(1933年製作の映画)

3.0

何人もの女性を並べて脚の下をカメラがくぐり抜けるトンネルなんて誰が思いつくのかしら。かつて見たことないほどの人数がステージに上がっている豪華さよ。最後のレビューまでが長いんだけどね。

裏窓(1954年製作の映画)

3.0

どうにもこうにもストーリーを深読みしてしまうけど、そこじゃない。カメラが写す視点の妙を愉しむものでした。ジェフから見えるものとジェフの姿そのもの。グレース・ケリーがあまりに美しすぎて、なんだかすべてが>>続きを読む

セリーヌとジュリーは舟でゆく(1974年製作の映画)

4.5

赤毛のジュリーが公園に魔法陣を書いたところから始まる摩訶不思議ファンタジー。セリーヌもジュリーもよくわからないことを言ってるし、ばればれの尾行をしてるし、序盤は正直に言って置いてけぼりを食うんだけど。>>続きを読む

土曜は貴女に(1950年製作の映画)

3.3

ヴェラ=エレンは元気いっぱいに踊ってるシーンはばたばたして見えるけど、アステアと優雅にスローなパートを踊ってるのがいいな。正直に言って、ププッピドゥでおなじみのI wanna be loved by >>続きを読む

ウイークエンド(1967年製作の映画)

3.3

長い渋滞の中鳴り止まないクラクション(ここの長回しが最高)、逆光の中不倫の変態セックスを語る女、車が大破して燃えているのにエルメスのバッグが!と叫ぶブルジョアのメス豚、とち狂った夫婦に空手チョップなど>>続きを読む

リスボン物語(1995年製作の映画)

3.8

ドイツのテクノから始まり徐々にスパニッシュやらラテンやらに変わっていく、ドイツからポルトガルまでの車での旅。人も言語も違うけどヨーロッパはひとつながり。行き着く先には黒い髪の女性にファドに美しい街並み>>続きを読む

私の20世紀(1989年製作の映画)

2.8

エジソンの発明により樹木にたくさんの電球が灯る。マッチを擦ると星たちが囁き出す。街にはマッチを売る双子の少女。オリエント急行の中で迎える20世紀の幕開け。おとぎ話が始まると思ったらまるで違った。女であ>>続きを読む

小さな兵隊(1960年製作の映画)

3.0

タイトルやジャケットのポップさとは裏腹に政治思想の強い作品。なんとも物悲しく暗い。ゴダールにしてはストーリーの理解は容易なほうだけど。とにかくゴダールがアンナ・カリーナに夢中だったことだけがよくわかる>>続きを読む

ライフ・アクアティック(2005年製作の映画)

3.0

船内の紹介とかタツノオトシゴをシャンパングラスに入れて持って帰るのとか謎のステップとか、絶妙にかわいくて絶妙にダサい世界。そしてトンチキな話を凌駕する、最後のデヴィッドボウイ。あの曲をバックにみんなが>>続きを読む

オール・ザット・ジャズ(1979年製作の映画)

3.0

ボブ・フォッシーの愛も不貞も酒もセックスも死もその他諸々、要するにオールザットジャズがショーになりダンスになる。あのセクシュアルな演目のなんたる格好良さよ。めくるめくとんでもミュージカルの世界。ボブ・>>続きを読む

浮き雲(1996年製作の映画)

3.5

あれほどまでの絶望的な状況でも夫のそばにいるイロナの懐の深さよ。夫婦そろってにこりともせず無表情だけど、確かな静かな愛がじんわりとそこにあって。報われる結末をこんなにも祈ってしまったのは初めて。行き場>>続きを読む

愛しのタチアナ(1994年製作の映画)

3.8

コーヒーがぶ飲みの男とウォッカがぶ飲みの男が大した目的もなく旅に出て2人の女性と出会う。ロマンチックなことが起こりそうで起きない。ただ4人でテーブルを囲んで煙草を吸っているだけ。でもお互いに好意を抱い>>続きを読む

ミステリー・トレイン(1989年製作の映画)

3.3

「時刻は午前2時17分、真夜中に聞くエルヴィスならこれだよ、ブルームーン」

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