腕

ZOOの腕のレビュー・感想・評価

ZOO(1985年製作の映画)
4.0
動物園勤務の双子兄弟、それぞれの妻を自動車事故で同時に失ってしまう。
自動車を運転していた妻たちの友人は片足を失う。
そして兄弟はその女性と肉体関係を持ってしまい子を授かる。
時を同じくして兄弟は様々な生き物が腐敗していく様子をカメラに収めていくが、徐々に過激になっていき人間が腐敗していく様子を収めようとする...。

参った。これは凄い。
瓜二つの双子が叩き出した衝撃たるや。
リンゴから始まりエンゼルフィッシュ、ワニ、白鳥、ダルメシアン、シマウマが腐敗していく様は画面から腐臭が漂ってくるかと思うほどの威力。視覚的に臭い。
フェルメール狂の人々。両足切断とは恐れ入った。
そしてラストシーン、究極の被験者シーンも度肝抜かれた。

映像と音楽のアンマッチ、シナリオの不条理、対称が繰り出す映像美、観終わった後の余韻の心地よさ。
不思議な気分にさせられる作品でした。

回るレコード盤の上のカタツムリが可愛かった。
腕