TRT421

追憶のTRT421のレビュー・感想・評価

追憶(1973年製作の映画)
4.0
ロバートレッドフォード特集

でもこの作品の主役は
バーブラストライサンド

アカデミー賞、ゴールデングローブ賞
グラミー賞、トニー賞
全て獲得している
生きるレジェンド

ユダヤ系アメリカ人

そして熱烈な民主党の支持者
私の持っている彼女のライブアルバムにも
客席にいる民主党クリントン夫妻を紹介している
シーンが出てくる

彼女があまりステージに立たないのは
その政治的発言から
強迫行為が続くからという

銃社会の恐ろしさ

そんな彼女の代表作

大学生の頃一度見たが
よく分からなかった
せっかくなので
再度トライ

改めて見て
その深さ、そのストレートさに驚いた

政治
その思想
人種
エンタテイメントの社会
階級社会
男女の愛
女性の自立
貫く信念

酔いつぶれたハベルを部屋に招き入れるシーン
ケイティの部屋にかかっている写真は
民主党のフランクリンルーズベルト大統領か

作品に出てくる
Hollywood Ten
は実話
共産党とつながりがあり
証言を求められたが拒否した
ハリウッド関係者10人

そのことを今回初めて知った

Hollywood10を支持し
ハベルと口論するケイティ
このシーンは
バーブラの思いそのものではないか

劇中 構想している
ユダヤ系中国人の話も
あまりにも直接的に
「ユダヤ人」というセリフが出てきて
驚いた

最後に試写する映画
 異色作
 テンポが遅い
 実話映画
と批判されるが
これもまるでこの作品そのものではないか
考えすぎか

テーマ曲がこの作品の魅力の一つ
ただ、この曲は色んなバージョンがある
ベストアルバムには違うのが入っているとか
もはやどれがオリジナルかわからない
サントラの最後のバージョンが好きだったが
この映画の最後のシーンとも違うような気がする
一つ一つ聞き直してみようかな

ちなみに、ハベル役の
ロバーレッドフォード
本作はあのスティングの前の作品
時代設定が違うので
スティングの方が先の印象
意外だ

ハベルと再婚するキャロル役
ロイスチャイルズは
この作品の後
華麗なるギャッツビー
でロバートレッドフォードと再び共演
これも見てみたい


時代背景が違うが
やはりこの作品のケイティは
バーブラ自身だと思う

1960年代後半からのウーマンリブ
女性解放運動の潮流に乗せて公開
自立した女性の姿

全てにおいて
バーブラ ストライサンドらしい

その姿を見られるだけで良い
貴重な作品

パーティで音楽や歌が出てくるのに
彼女の歌うシーンはない
徹底してエンターテイメント性を排除した

追憶は
男女の関係だけの話だけではない
それにまつわる
社会派ドラマだった
TRT421

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