鮪

7月4日に生まれての鮪のネタバレレビュー・内容・結末

7月4日に生まれて(1989年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

強い愛国心のもとにベトナム戦争に志願した主人公。泥沼と化したベトナム戦争の凄惨な前線で民間人や仲間の死を体験、自分自身も脊椎損傷にて半身不随となりつつも何とか帰還するが、自身の不能、周りのベトナム戦争に対しての批判的な意見、PTSDにより徐々に精神が蝕まれ自暴自棄になり家族からも見放される。最終的には自分自身のトラウマと向き合い、解放することによって自分の生き方を見つけ、ようやく歩き出す…といった内容。

人生最高期のトム~傷つき半身不随になるトム~まだ人生諦めてないトム~頑張ってもどうしようもなく、やけくそになるトム~やけくそになってやさぐれるトム~自分のトラウマにむきあうトム~自分の役割を再度見出し活動するトム、が見れます。
あたまぼさぼさの口髭をたくわえたトムがとても新鮮かつ演技が本当に素晴らしい…鬼気迫るもんを感じた…トムあんた…すごいよ…映画のことが本当に好きなんだなって思った。

ラストの演出がやや弱く、見終わった後の余韻は少なめ。
あととても大事なこと、この映画はいかに戦争が愚かな行為であることをしっかりと描いてくれている。
他国との外交の手段として、まるでチェスを動かすかのように若者に殺し合いをさせる戦争は人類が考えた最も残酷な殺人方法だ。
絶対戦争を肯定してはいけない。
鮪