小洒落たウディアレンとかいうおっさんがコミカルにそしてシリアスに正論、暴論、邪論を吐き散らすロマンチックラブコメディ
ロマンチックとか言ってるけど、それほどロマンチックでもない。
そして、現実的でもありながら夢想的でもある、要するにちょっと変わった男と女が織りなすひとときの愛のかたちの物語である。
時に"第3の壁"を破りこちらに語りかけ、時に過去の自分達を今の自分達がその場で眺めるという演出をしたり、かと思えば急にアニメになったりと、わりと過激なコメディですらなかなか見られない多彩な遊びで飽きる暇を与えない。
それに加え、ウディアレンらしいひねくれた、でもすごーく共感できるセンスに溢れたセリフとジョークの連続でかなり満足感のある約90分を過ごすことができる。
まぁアカデミー獲るほどのもんかといわれれば別にそれほどでもない気はするけど、少なくとも1日経てば忘れてしまうようなしょうもない映画では絶対にない、ということは断言できる。
ゆるーくさくっとなんか観たい、そんな時にはぴったりな作品じゃないでしょうか。