キミシマユウキ

アニー・ホールのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

アニー・ホール(1977年製作の映画)
3.9
コメディアンのアルビーシンガーは明るい性格の彼女アニーホールと出会いたちまち恋に落ちるが……

毎年1本映画を作ってるおじいちゃんこと
!!ウディ・アレン監督!!
の出世作にして今のスタイルを確立させた名作。午前十時の映画祭にてやっていたので劇場で鑑賞。


「関係というのはまるでサメだ。
前進しないと死んでしまう」


現在も作り続けられているウディ・アレン監督作品数々の中でも今作は飛び抜けている気がする。というか今作を皮切りに今のウディアレン節というべき作風が完成したのだろう。
ふたりの男女の出会いと別れを描いているだけなのにこんなに面白くなるの!?
長回しショット、時系列シャッフル、アニメーションの挿入、心の声だけ字幕で投影、過去の思い出をみんなで行き来して「これは恥ずかしいね」と語り合い、そして突然我々に
「皆さんはこいつどう思います?」
といった具合に話しかけてきて第四の壁を突破する奇抜っぷり!
そして監督のことを調べているとなんとなく分かるけど、今作非常に彼の自伝的な内容なんじゃないか?(監督は否定しているけど)


主演はウディ・アレン。
早口毒舌で皮肉家ないつもの彼を拝めます。彼は演技というか自分自身をいつも演じている気がする(笑)
ヒロインにダイアン・キートン。
ウディと関係があっただけあり相性バッチリだ。当時には奇抜な今作のファッションが流行ったとか!魅力たっぷりでうっとりしました。
あとはちょくちょく売れる前の大物俳優が出ているので見つけてみよう!
クリストファーウォーケンやジェフゴールドプラム、シガニーウィーバーなんかが一瞬出てるぞ!

今後は知人友人に
「ウディ・アレンの映画ってどんなの?」
と聞かれたらまず最初にこれをお勧めすることにしよう。だってこれを嫌いだったらもう彼の作品は好きになれない気がするから(笑)

ウディ・アレン監督好き、ウディ・アレンを知りたい方、そして最近恋人と別れたばかりの方にはオススメの作品。