けい

いまを生きるのけいのレビュー・感想・評価

いまを生きる(1989年製作の映画)
4.4
文学、歌劇、映画、音楽、絵画...etc
形態はどうであれ芸術文化が私たちに与える影響は計り知れない。
少し前に、山辺赤人が詠った万葉歌で
「天地の 分れし時ゆ 神さびて 高く貴き  駿河なる 富士の高嶺を」
という一節に出会ったが、これまで詩に触れてこなかった私も大きく心が動かされた。

大意:天と地が別れた時から、神々しく高貴な 駿河にある富士の高嶺を

はるか昔、富士山の雄大さに魅せられた山辺赤人によって詠まれた詩であるが、この感性は現代の人にも届いている。
抽象的思考、哲学的思考、芸術・文化創造は人間を人間たらしめる特性であるし、これらを享受できるのは私たちの持つ特権の一つであるだろう。
この作品を通して、改めて芸術文化に触れることの重要性に気付かされた。
けい

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