にっきい

忠魂義烈 実録忠臣蔵のにっきいのレビュー・感想・評価

忠魂義烈 実録忠臣蔵(1928年製作の映画)
2.0
ランチタイムは力を抜いて気まぐれに。
こんちはにっきい、お昼ですよ。

さて今日12月14日は何の日だかご存知でしょうか?
最近は色んな記念日がありますが、やっぱり今日は赤穂浪士の討ち入りの日。
って事で忠臣蔵を見ました。

最近は年末だからと言ってTVで忠臣蔵がやったりはしませんが、昔は年末は必ずTVで特番やドラマがやってました。

映画は松の廊下での殿中までの前編と、討入りの後編の2部構成。

前編の吉良上野介の浅野内匠頭への嫌がらせ・イジメ、物凄く胸糞。
大切な儀式の服装を嘘を教える、焦って着替えて行くと、時間まで嘘を教えられていて儀式は終わっていた。
その上「役立たず」と罵声を浴びせられ…。
しかも大切な儀式での刃傷沙汰に及んだ浅野内匠頭はロクな審議もないまま即刻切腹。
一方吉良上野介にはさしてお咎めなしと言う片手落ちの処分。

後編は大石内蔵助が吉良の間者を欺く為に遊び呆けて、敵討ち・討入りなんてしないと思わせる部分が殆ど。
内匠頭の命日にまで遊び呆け、遂には妻にまで愛想を尽かされ、離縁するんだけどそれこそが内蔵助の目論見。
仇討ちとは言え幕府に楯突く事になるから残された妻や子供に裁きが及ばない様にするため。

果たして元禄15年12月14日、討入りなど無いと安心させておいて寝込みを襲い、探索の末吉良上野介を討ち取り無事本懐を遂げる。
って、討入りがクライマックスなのに10分足らず?
と思っていたら、編集中に火事が起きてフィルムが焼失。
のちに別撮影された討ち取りシーンを追加して再編集されたそうです。

耐えて耐えて、最後に逆襲するから面白いはずなのに、討入りシーンが後付けのせいか爽快感が無く、なんともモヤモヤした終わり方。

今回見たのは後に再編集されたヴァージョンで、弁士の説明有りだったんですが、時代劇って事で言い回しが古くて分かりづらい。
その上無声映画だから字幕があるけど、そちらも古い言い回しと高速なので読む余裕がない。

フィルム焼失だけやなく、なんでも内蔵助役の人が、監督やスタッフ、周りの役者の言う事を一切聞かなかった事も含めて、監督としては失敗作だそう。
有名監督の作品も殆どが第二次世界大戦のどさくさで殆どが消失してる中で、残ってるのは歴史的価値は高いけど、映画としての面白さは無かったかなぁ。
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