電気羊

手紙の電気羊のレビュー・感想・評価

手紙(2006年製作の映画)
3.5
強盗殺人犯となってしまった兄と弟の物語。

兄は弟の進学費用を稼ぐため仕事を無理したため腰を痛めてしまう。
収入の途絶えた兄は、盗みに入るが家人が帰宅したところに鉢合わせし殺してしまう。
その日からずっと強盗殺人犯の弟として生きることになり、進学、恋愛、漫才の仕事も途中で頓挫してしまう。

全てを諦め無名の社会人として人生をやり直したい弟は、兄と決別するべく。引っ越しする。
弟は職場から左遷されるが、そこで会社の怪鳥に出会う。
弟は会長から「殺人犯の家族が差別されるのは当然だ。皆、安心して暮らしたいと言う自己防衛本能がある。君の兄は家族が差別されることも含めて罪だと言うことを分らないといけなかった。君は差別から逃げるのではなく、その世界で絆を繋いでいけ。」と教訓を得る。

そして、弟は兄との縁を切ったつもりだったが、弟を慕う女の子が弟に成りすまして兄と成りすましていたことを知る。一瞬激怒するが、兄との家族を繋いでくれた女の子に感謝し結婚するのだが。

結婚して幸せに暮らしていた夫婦に一人娘をもうける。だだ、その社宅にも兄が強盗殺人犯であるという噂が広まってしまう。又しても受ける差別。だが、弟一家は差別に立ち向かうことを決意する。

ラストシーン。兄の刑務所へ漫才師として招かれた弟は、兄の前で漫才を披露する。弟の漫才に兄は合掌して涙するのだった。

犯罪加害者の家族が差別されるのは当然なんだよ。
何の罪もない自分の家族が殺されたら絶対許せないだろう。
気の毒だとは思うが、家族として一生背負っていけとしか言えんね。
電気羊

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