ガリ

手紙のガリのレビュー・感想・評価

手紙(2006年製作の映画)
4.2
【罪を償うとは、罪に向き合うとは】
東野圭吾の原作を読んで久しい。大好きな小説だったが映画にはさほど期待してなかった。ただラストには周りに憚らず泣いてしまった。
罪を犯すことは犯罪者の家族の苦しみも伴うということ。罪を償うとはそこまで思いを馳せなければいけないということ。
直樹は兄の罪と向き合うことで、家族のために、自分のために兄を捨てることを選んだ。兄を捨てることを選んだことでもう一度兄と向き合うことができた。一見矛盾に見えるこの関係性を、実に緻密に、実に繊細に描く。最期のシーンは脱帽。
原作をもう一度読みたくなった。
キャラクターの必要性以上に沢尻エリカが可愛すぎたのでマイナス0.1。
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