みおこし

三文オペラのみおこしのレビュー・感想・評価

三文オペラ(1989年製作の映画)
3.3
ザ・シネマが発掘してくださった激レア映画!!確かに豪華スター勢揃いだし、ごく普通のミュージカルだしこんな作品があったことを知らなかった(笑)。そして『三文オペラ』は有名だけど、初めて内容を知りました!

強盗団のボス、マッキー・メッサーことマックは、美しいポリーを見初め結婚してしまう。悪名名高い彼との結婚を憂うポリーの両親、ピーチャム夫妻は警視総監に彼を売り、あの手この手を使って結婚の邪魔をしようとするが...。

全体的にトーンが暗い(笑)。切り裂きジャックが暗躍した直後のロンドンが舞台、乞食や娼婦などがたくさん出て来てドヨーンとした暗い雰囲気。楽曲はとても明るいのが何とも違和感。名曲「マック・ザ・ナイフ」は歌詞が凄すぎますよね。
暗い割に、出てくる人物はみんな基本的に能天気でドタバタコメディのような体裁。
でも、どんなに言葉を選んでもこの話はどうにかしてマックを処刑させたいピーチャム夫妻の葛藤と、色んな女たちの裏切りを描いた作品なので、決して共感はできないし、テーマとしてすごく苦手(笑)。

キャストが信じられないくらい豪華!
主役のマックを演じるのは、『アダムス・ファミリー』のパパ、ラウル・ジュリア。
オペラ歌手のような堂々たる歌唱にびっくり!彼の代表作の一本ですね。
ダンブルドア校長ことリチャード・ハリスと、ロンのママであるモリー・ウィーズリーことジュリー・ウォルターズのハリポタコンビが悪どいピーチャム夫妻を熱演。これまた2人とも歌が上手い!!
ディヴィ・ジョーンズ船長役でお馴染み、ビル・ナイは警視総監役でしたが驚くくらい若かったです!でもあまり目立ってなかった...。
狂言回し的な存在の男が終始出てくるんですが、どこかで聞いた声と見た顔だなと凝視したら、なんと!!ザ・フーのフロントマンのロジャー・ダルトリーでした!!(笑)まっっったく気づかなかった...。確かによく聴いた声だ。ということで、とにかく豪華キャスト。

舞台版を観たことが無いのでアレですが、ラストシーンが突然夢物語的展開になるのでついていけなかった。ふざけたいのか、真面目にやりたいのか...。これだけ長きにわたって語り継がれる作品だから、きっと魅力のあるストーリー?演出?がウリなんだろうけど、なんとも不思議な作品でした。個人的には苦手...。
中盤でラウルが歌うタンゴの楽曲は嫌いじゃなかったです!(笑)
みおこし

みおこし