ジョンウェインとローレンバコール(しかもハンフリーボガートを意識せずにはいられない未亡人設定)とジェームズスチュワート、かつての大スターたちを共演させて描いた西部劇の黄昏。
映画の出来云々よりも感傷が勝るのでなんとも言えないが、蓮見重彦がジョンフォード論で展開した、"投げること"の主題論的な反復が今作にも引き継がれているように見えた。末期がんを宣告されたジョンウェインは赤いクッションを不意にソファへ投げつける。ウイスキーのボトルを投げ、アヘンシンキのボトルも投げる。最後はロンハワードが銃を投げ捨てる形でこの主題を継承するも、意味するところは真逆という粋なオチがついている。