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逮捕しちゃうぞ the MOVIEのcobiscoのレビュー・感想・評価

逮捕しちゃうぞ the MOVIE(1999年製作の映画)
3.5
【"らしさ"全開の劇場版】
実家の片付けをしていたら発見。懐かしすぎて片付けそっちのけで鑑賞笑
実に20年前…ハマっていたのはついこないだの記憶がするけど…(白目

やっぱり夏実&美幸の最強婦警さんバディの再結成はテンション上がる笑

20年前なので、盗まれるデータがMOディスクだったり、ガラケー of ガラケーだったり、見たことないMacBookが出てきたりと、かなりオールドスクールなガジェットたちが時代を感じさせてくれる笑

だけど、この作品本当によくできているなぁと改めて思った。
展開を極力現実に近づけた中にもちゃんと「逮捕しちゃうぞらしさ」がしっかりあるから。

警察への復讐を目的としたテロの裏側に、経済テロを仕掛ける目的があったりと犯罪の多重構造。「所轄警察襲撃想定要綱」という警察を守るための物を利用されるという何とも皮肉な展開。アニメ版逮捕しちゃうぞのほのぼの日常からは考えられないくらい重厚なストーリーだと思う笑

だけど、その重厚な展開にちゃんと逮捕しちゃうぞのエッセンスが入っていて、素晴らしいなぁと思った。ディティールが本当に素晴らしい。これも「神は細部に宿る」ということに通ずると思う笑

その中でも見せ場が全員にあることが最たる例だと思った。

テロ軍団の実弾に対してエアガンで応戦する。そのエアガンは美幸さんの私物。課長の「今回だけは大目に見よう…」とか、蟻塚警視正の「照準が少し上にずれとるから修正しとけ」とかシリアスな展開の中にもちゃんとユーモアを入れてくれている。危険な私物のおもちゃをロッカーにしまっていたら、本来は上長たちは怒るはずだから笑

交通手段が麻痺している中、現場急行するために東海林と蟻塚警視正がチャリ二人乗りしたり、足ブレーキを「幻だ!見るんじゃねえ!」って若干いじる徳野さんも好き笑
この映画、やたらおっさんが活躍してるな笑

警察と民間企業の協力っていう要素もあって、中学1年生の頃じゃこういう深みのある設定は気づかなかったなぁ。警察が優位に立つんじゃなくて、互いに知恵を出し合って、いかにリスク最小限かつ効果最大限で民衆を守るか?ということを表現していた。

あと何より墨田区、台東区、千代田区を中心に実在する場所でストーリーが展開するのは個人的に胸熱。自分が育った場所が好きなアニメの舞台になってることってリアリティあって◎。勝手に脳内聖地巡礼というか笑

SHIROBAKOもそうだけど、「働く女性が主人公で日常の要素があるアニメ」が好きなんだろうなぁ笑
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