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男はつらいよ 寅次郎の告白のCHEBUNBUNのレビュー・感想・評価

3.7
【寅さんフルマラソン44】
☆暗黒の就職活動
バブル崩壊、女子もかつては高卒や
短大・専門学校卒でも就職できた
世の中だったが、
それもままならなくなり
逆風が吹き荒れる
時代を素早く反映させた
ような作品だった。

泉ちゃんは上京し、
高校の教師に紹介してもらった
銀座の楽器屋の人事と
カフェで話し合うのだが、
あっさりと
「高卒は無理だね」
「一応検討しておくよ」
といわれる。

結局、よっぽどの
上で友情関係ができてないと
コネや紹介での就職は
難しいと言うことを
「男はつらいよ」は
教えてくれる。

ブンブンも就職活動時期は、
大学の教授経由で、
OB訪問通り越して
常務取締役訪問を
したことがあるのだが、
その大学教授が
昔同じ部活の先輩だから
渋々訪問を受けたって感じで
イマイチ反応は
良くなかった。
(私もいけなかったとは思うのだが)

☆満男の分析
満男も寅さんのソウルを
引き継いでしまい、
コミュ障ではないのだが、
なかなか恋愛関係を構築できないで
いる。

ただ、満男は寅さんの
ことを幼少期から見ている
だけに上手い分析をしている。

「手の届かない美しい人には
夢中になるけれど、
その人が伯父さんに好意を
持つと逃げ出してしまう」

一番相性の良い、
フーテン仲間の
浅丘ルリ子扮するリリーですら
そのような態度を取るのだから
本当にもったいないなと思う。

...ってか満男!
お前も頑張れよ!と
言いたくなる。

バブル崩壊の陰鬱な雰囲気を
うっすら感じた回でした。
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