相手が外国人だろうと構わず日本語を一方的に話す病院の受付、愛想はいいが全く機能しない通訳、言葉が通じないからと海外スターに対してリスペクトのないクリエイティブディレクター、民放のバラエティで低俗な芸をするコメディアンなど、やや大袈裟に描いてはいたが、それが当時の海外からみた日本の印象なんだろう。そんなに間違ってはないけど舐められている気がしなくもない。2022年にソフィアコッポラが撮った場合は違った視点で日本人を描くのかな？スマホ、SNS、動画コンテンツが普及した世界で写り方は変わったのかな。
異国で耳にする言語が理解できず、自分の言語が通じない環境ってそんなに悪いものでもない。もちろん生活に支障をきたすとストレスなんだが、堂々とアウトサイダーで存在していられる清々しさが自分の世界観および身近な他者との関係性への没頭を導いてくれる。そんな心地よさがあるのを、ボブとシャーロットの関係性から思い出す。
にしてもハイヤットの自室で鬱々と過ごすスカヨハがアンニュイでかわいい。そしてあんなに帰りたがってたボブが東京で浮き浮きと夜遊びするシーンが好き。
そして風をあつめてをエンディングで採用するのセンス良すぎる。優秀な日本人のカタリストがいたんだろうな。
