yoko

ロスト・イン・トランスレーションのyokoのレビュー・感想・評価

4.5
東京なのはソフィアの関わりのある町というのもあるだろうが、先進国だが白人が少ない、そして白人が好かれているというのが一番大きいだろう。この辺はラストに後ろ姿だけですぐ判別するラスト(黒髪の中でパツキンだから)にも現れる。あと二人っきりのためね。

じゃあソウルや香港じゃダメなの?ダメなんです!裏テーマがイギリス湿り。だと思う。うるさ過ぎちゃだめ、元気があり過ぎちゃだめ、栄えてる絵は取りたいけど怠い感じ。だから音楽はイギリスのジザメリ、マイブラ。シューゲイザーよろしくずっとグレーっぽいフィルターがかかってる感じ。に乗っかる淡いピンク、スカヨハのピンクのパンツやシャツは桜をイメージしていると思う。エンディング、ジザメリのjust like a honeyは最後おっさんと女性で交互に just like a honeyと歌い合う。とても作品にマッチしている。

あと反ハリウッド、おバカとして描かれる旦那の友達は明らかにチャリエンの時のキャメロンディアスがモデル。彼女の絶妙などこでもホームにするアバズレっぷりは最高で、翻訳という手続すら吹っ飛ばすアリガト、サヨナラだけで世界を渡り歩く。その差異にこだわらない猛禽。アンニュイなスカヨハとの対比となる。その辺がイギリス、日本マナーに表れる。

ソフィアは「外国人なのにリアルな東京描いちゃうワタシ」と思ってそうだがやっぱきつくてゲーセンでくわえタバコでバンドマン風な男がギターマニア?みたいなゲームをやってたり、オタクが太鼓の達人の難易度が低い曲をやってたり、ちょくちょく甘い。笑わせにきてるユカイや、ホテルの描写は逆にありなんだけどね。

スカヨハの代表作は間違いなく今作、以降は私女優よ!という意志が前に出てき過ぎてる感じ。
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