怒髪猫なんじゃった

座頭市鉄火旅の怒髪猫なんじゃったのレビュー・感想・評価

座頭市鉄火旅(1967年製作の映画)
3.9
座頭市series15作品目(全27作品)の🎬です。

ストーリーはよくある筋立てで宿場を牛耳る二足の草鞋を履くヤクザ一家と関八州見廻りの役人を懲らしめる話ですが・・


いつもは最初から派手な立ち回りが多いですが今作品は抑えた座頭市が登場します。

鍛冶屋の仙造に永年酷使した仕込み杖を今度使ったら折れるだろうとヤクザ稼業を諭される。
その鍛冶屋を名俳優の東野英治郎が演じていてスクリーンに迫力を保たせる。
その他旅役者一座で水前寺清子が放映当時新曲の「いっぽんどっこの唄」をtwo chorus披露する大サービスぶり・・
その他藤田まこともちょい役で出演している。
そしてマドンナの藤村志保が鉄火場で育った勝気な娘役でとても好い。


堪忍袋を切った座頭市が折れると解っている仕込み杖を抜くが折れない・・鍛冶屋の仙造が死を覚悟して密かに鍛え直した刀身に替えていたのだ・・このシーンにはちょっと感動した。


雪が舞う足利宿・・座頭市が抜く仙造の魂が籠もった必殺仕込み杖が今回も唸りを上げて30人を斬り裂いていく。

座頭市seriesの中でも今作品は秀逸です。