鹿児島で漁を営む老夫婦を高倉健と田中裕子が慎ましく演じる夫婦の愛の物語と、特攻隊員を偲ぶ昭和のモノトーンが、日本の現在と過去を織りなす。
飛び交うカモメを背景に漁船で言葉を交わす二人のシーンとかよく撮れたなあ。木村大作のカメラが冴え渡る。
名優の方々の噛みしめる台詞の重み、単語と単語の間に込められている休符に、役者の模範を感じた。
8月15日の降伏が一日でも早かったら、それだけ救われた命があったのでは?
政治判断の鈍さは今も変わらないのだろうか?
鑑賞前に予算審議を見てた。
毎年予算委員会で、予算と関係のない不祥事で
予算審議が潰され、歳入を大幅に上回る歳費、すなわち予算が成立。歳入と歳費の穴埋めの国債発行費の負担を負わされる将来の子供達。
こんな日本のために、特攻隊員の方々は命を落とされたのかと思うと情けなくて鑑賞しながら涙がこぼれた。
BS松竹東急 録画
