ktyさんの映画レビュー・感想・評価

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戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

4.0

坂本龍一さんの一周忌NHK BS

1942年ジャワ島の日本軍の捕虜収容所での出来事。今風の言い方をすればハラスメントだらけの狂気の日常。

暴力シーンが多いのに血がほとんど流れないのが不自然だし、
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THE FORGER 天才贋作画家 最後のミッション(2014年製作の映画)

3.7

ボストンの刑務所に服役中のジョン・トラヴォルタ扮するレイ。彼は贋作専門の画家だった。末期ガンの一人息子の世話をするため、悪者に多額の借金をして仮出所した。

怒りと悲しみを秘めて眉間に皺の寄ったレイ。
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カジノ(1995年製作の映画)

3.7

マーチン・スコセッシ監督ロバート・デ・ニーロ主演ジョー・ペシ、シャロン・ストーン共演、カジノの実録犯罪小説に基づく三時間の大作、再鑑賞。

ムービープラス副音声解説を一部紹介。

マフィア関係でロケの
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ナチュラル(1984年製作の映画)

3.5

ロバート・レッドフォードが才能に恵まれたプロ野球選手を演じるベタな感動もの。
ナチュラル=天才
努力しなくても結果を残せて羨ましい。
ロバート・レッドフォードだから許せる圧巻の結末。
NHK BS

スラムドッグス(2023年製作の映画)

3.5

下品この上ない台詞を延々と犬達に喋らせる。しかも口元みるとちゃんと英語の発音に合わせてthの発音も舌先を上の歯に滑らせてる。
飼い主に捨てられ、復讐を誓う野良犬レニーと仲間達。
カワイイ犬はたくさん出
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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

1.0

私の知ってる少年サンデー連載及びテレビアニメの『うる星やつら』は健全な学園ラブコメだったが、本作は別物。でも別物として片付けていいのだろうか?

今日見たテレビでデザイナーのコシノジュンコさんが「もの
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スウィート・シング(2020年製作の映画)

4.0

15歳のビリーは長いカーリーヘアの似合う女の子。11歳の弟のニコと、アル中の父と共に貧しい中ひたむきに生きる。

二人は監督の実子で、生き生きと演じる姿をモノクロで詩情豊かにカメラが追う。

人物の顔
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白い暴動(2019年製作の映画)

3.7

70年代後半イギリスでパンクムーブメントが席巻する背景に人種差別反対運動があったとは!セックス・ピストルズのジャケットのデザインと呼応する切り貼りのレイアウトの機関紙が運動を拡散する元というのが手作り>>続きを読む

リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

3.6

ケリー・ライカート監督のデビュー作。原題はフロリダの雑草が拡がる原野。

乾いたフロリダの風景、
カッコ悪い主人公達、
自堕落な展開、

映画を物語の消費と認識すると、本作はつまらないだろう。

でも
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.4

アメリカ、オレゴンで二人の旧友と一匹の犬が、山中でキャンプをし、温泉を目指す。71分のロードムービー。

犬の名はルーシー!昨日の『ウェンディ&ルーシー』のルーシーに違いない🙂

まもなく父親になるマ
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ウェンディ&ルーシー(2008年製作の映画)

3.4

ウェンディという女性がルーシーという飼い犬とアラスカに向かう途中オレゴンに立ち寄る。

カメラは冷徹に彼女の空回りの人生を記録する。厳しい社会の現実に直面し、もがくウェンディ。主演のミシェル・ウィリア
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ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(1997年製作の映画)

3.5

ドイツの病院で余命宣告をされた二人の若者が、死ぬ前に海を見ようと旅に出る痛快なコメディー。

光が黄ばんでて色気のある映像。きっと光は生の暗喩で、末期の二人を照らすようだった。私達が肉眼で日常接する光
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ショーイング・アップ(2023年製作の映画)

3.3

陶芸家がアトリエで作品を制作する過程を描写する。地味だけど引き込まれる。

一時期画廊巡りが好きで、友人の画家のオープニングパーティーにもよく顔を出してたので懐かしかった。

登場人物達のくせのある存
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ラヴィ・ド・ボエーム(1992年製作の映画)

5.0

パリで貧乏な芸術家の中年男三人組が助け合う。『俺たちの旅』を吉祥寺からパリに移して熟成したと言うと大げさかな?

ちょっとした場面でも琴線に触れる仕掛けがある。役者の表情、予期せぬ展開、劇伴、何気ない
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愛の世界 山猫とみの話(1943年製作の映画)

3.5

不良少女役高峰秀子の更生を描いた戦中の教育映画。脚本の黒川慎は若き日の黒澤明、助監督、市川昆。1943年93分。

戦中の街並みの看板に「戦い抜こう大東亜戦争」とか本屋の「我が闘争」の大看板が映った。
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ペギー・スーの結婚(1986年製作の映画)

3.2

ヒロインのペギー・スーを演じるキャスリーン・ターナーが25年前の女子高生に戻るタイム・スリップもの。
彼女が『不適切にもほどがある』の阿部サダオとダブって見えた。タイム・スリップしても同一人物にしか見
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絶好調(1965年製作の映画)

3.5

ピエール・エテックスの1965年長編『健康でさえあれば』の一部を1971年に短編に再編集14分。
今流行りのソロキャンプを予見したかのようで斬新😃さらに驚きの展開が😮

幸福な結婚記念日(1962年製作の映画)

3.7

ピエール・エテックス監督、脚本、主演アカデミー賞最優秀短編実写映画賞受賞1962年フランス13分。

モノクロの60年代パリの雑踏にクラシックカーが大量に縦列駐車している時点で喜劇の予感😊結婚記念日に
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破局(1961年製作の映画)

3.5

『ほくの叔父さん』のポスターで知られるマルチアーチスト、ピエール・エテックスとジャン=クロード・カリエールの共同監督、脚本、ピエール・エテックス主演のセリフのない短編喜劇1961年フランス12分。>>続きを読む

カラマリ・ユニオン(1985年製作の映画)

4.0

不敵な面構えの男達のリーダーらしき男の最初のセリフから、持ってかれた。全員名前がフランク😆市街地で繰り広げるナンセンスの宝庫1985年80分。

仕事もせず、贅沢に無駄な時間を仲間達と過ごす無軌道な日
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ハムレット・ゴーズ・ビジネス(1987年製作の映画)

3.5

アキ・カウリスマキがハムレットを会社役員風にアレンジ。1987年、86分。モノクロフィルムのデジタルリマスタリングが効いているせいか、ワイシャツや顔に当たる光の白や、影、執務室の重厚な黒のクッキリ感、>>続きを読む

透明人間現る(1949年製作の映画)

3.3

1949年円谷英二の特撮による透明人間。戦後4年で復興の息吹きを感じる。

制作の苦労の滲み出る透明人間の所作と、誰もいないのに透明人間に恐れをなす役者の演技が融合して織りなす怪奇サスペンス。

戦後
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アダプション/ある母と娘の記録 【4Kレストア版】(1975年製作の映画)

3.3

ハンガリーの工場で働く43歳のヒロイン、カタは、妻子ある男とつきあい、子供が欲しいとせがむが断られる。ある日彼女の家に、両親と不仲で寄宿学校で生活するアンナが訪ねる。1975年88分。

カタの鋭い眼
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白い花びら(1998年製作の映画)

4.0

1998年モノクロフィルムのアキ・カウリスマキ監督の無声映画77分。原題『ユハ』は主人公の素朴な農民の名前。U-NEXTが今月監督作品を六作品追加😀

サイレントを補うに充分な劇伴が登場人物の心情を上
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黒帯 KURO-OBI(2006年製作の映画)

3.0

本物の空手師範の方々の演武は重量感が伝わる見事なものだったが、物語が余りに陳腐。

憲兵隊や悪党の安っぽさはギャグのようで、往年の角さん(大和田伸也さん)には仕事を選んで欲しかった。

吠えるのをやめた犬(2021年製作の映画)

4.1

犬好き号泣必至の短編傑作🥲
吠え方を忘れた犬の再生の物語。

アイルランドの長閑な自然と家族の交流の中で、主役のワンコの存在感が、魂を揺さぶります😌

わが家の二代目の雑種の子犬は、ワンコがか弱い声で
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ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

3.2

泥棒三人組が侵入した家は、退役軍人のお爺さんの家だった。

ハラハラドキドキのスリラーで、物語の展開がよく練られて感心しました、時々胸糞でしたが😅

ミシガン州デトロイトの寂れた全景からズームインする
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アナザヘヴン(2000年製作の映画)

3.3

江口洋介と原田芳雄の二人組の刑事が猟奇的な殺人事件に挑む。2000年作。グロの描写が90年代後半の『羊たちの沈黙』、『セブン』、『キュア』を思い起こす😌

江口洋介の端正な顔立ちと原田芳雄の武骨さ、颯
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ホタル(2001年製作の映画)

4.7

鹿児島で漁を営む老夫婦を高倉健と田中裕子が慎ましく演じる夫婦の愛の物語と、特攻隊員を偲ぶ昭和のモノトーンが、日本の現在と過去を織りなす。

飛び交うカモメを背景に漁船で言葉を交わす二人のシーンとかよく
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エクソシスト/ディレクターズ・カット版(2000年製作の映画)

4.0

1973年公開時に全米の映画館で失神する人が続出。社会現象となり、その後のホラー作品の口火を切った名作。

恐怖を招く異常な事象が次々と発生する。
事態を打開するために様々な手を打つ。
それらの過程が
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ギャング忠臣蔵(1963年製作の映画)

3.3

北九州浅野組の浅野匠組長を演じる高倉健の元、大石専務役の片岡千恵蔵以下47人の部下にサニー千葉、梅宮辰夫ら、敵役の吉良興行の吉良高之助に安部徹、さらに鶴田浩二、山村聡、丹波哲郎とオールスターキャスト。>>続きを読む

千曲川絶唱(1967年製作の映画)

4.5

北大路欣也が荒ぶるトラック運転手を熱演。正統派美人の星由里子の清楚な看護婦と、クールな運転手の友人を田中邦衛、冷静な医師を演じる平幹二朗、さらにいしだあゆみも共演。新潟ロケの昭和42年102分。

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そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

3.4

美男美女に負けない背景と衣装、家具、色の階調が素晴らしい。ヒロインの永野芽郁の女子高生役はともかく、少女時代の子役の稲垣来泉の雰囲気と性格の、成長後との一貫性が感じられる演技は将来楽しみな逸材。

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遊侠列伝(1970年製作の映画)

3.5

健さんの不器用なテキ屋稼業が微笑ましい😁昭和45年96分。藤純子、浜木綿子のダブルヒロインに、テキ屋の元締めの嵐 寛壽郎の貫録、テキ屋仲間の藤山寛美、由利徹、玉川良一など豪華なメンツ。

テキ屋だけど
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アラジン(2019年製作の映画)

3.6

アラジンがルフィーとダブる😧役の作り込みはウイル・スミスが突き抜けてる😁

清々しいほど金かけたセットと衣装とオーケストラの劇伴、名曲の数々、、、

絵が凄くて、テーマパークのアトラクションを体感して
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ニキータ(1990年製作の映画)

3.5

先にハリウッド版『アサシン』を観たせいか、地味なキャスティング。ただしジャン・レノを除く。

ケンカ屋のヒロインのすごろくみたい。これを成長というのだろうか?ヒロインと周囲の人物との関係性が希薄。
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