ktyさんの映画レビュー・感想・評価

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ふたつのシルエット(2020年製作の映画)

3.5

偶然再開した恋人同士が再び伊豆の砂浜を歩く。過去の恋人の姿を時折投影する切ない演出がやるせないです😌
オルタナ系の音と潮騒の余韻が二人を過去にそっと回帰させる37分の佳作🙂

死体の人(2022年製作の映画)

3.5

奥野瑛太さんが懸命に死体を演じれば演じるほど、クスッと笑ってしまう🤭そんな息子を気遣う父(きたろう)と母(烏丸せつこ)の静かな愛情が沁みました😌

デリヘル嬢加奈を演じる唐田えりかさんは先に観た出演作
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の方へ、流れる(2021年製作の映画)

4.0

アンビエント系のレコードとCD、写真集の並ぶオシャレな雑貨店。黒目の大きな目力のある唐田えりかの憂うつな雰囲気とたまに見せる笑顔が魅力的。ニキビ跡の目立つ遠藤雄弥はETみたい。きっと若い頃ニキビだらけ>>続きを読む

ロブスター(2015年製作の映画)

3.0

独身の主人公が一定期間にパートナーを見つけないと動物にされるヘンテコな施設に入所します。美しい映像と不協和音の室内楽の不思議な組み合わせ。でもそこから想像の斜め上を行く「痛い」展開が延々と続きます。近>>続きを読む

わたしの見ている世界が全て(2022年製作の映画)

3.9

働き方の潮流。バブルの時は「24時間働けますか?」先輩との飲み会は週末夜通し飲むこともあったし、ボロクソに怒られたことも。

それが今は「働き方改革」で残業制限、パワハラで、部下に対して強く指導できず
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反撥(1964年製作の映画)

3.3

美容サロンに勤める二十代のカトリーヌ・ドヌーブが心配で親目線に😞なんだか『ナミビアの砂漠』の河合優実の憂鬱な表情に似てる🤔

女性の部屋を覗き見しているようなイヤなカメラ目線。部屋と彼女の心理が同期し
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水の中のナイフ(1962年製作の映画)

3.7

冒頭の車のフロントガラスに映る左右の街路樹が中年夫婦に映り込む演出。これから美しい映像を見せる決意表明のよう🙂

ヒッチハイクの青年をヨットにまで乗せるとは親切な夫婦だなと思ってましたが、ヨットからタ
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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

3.9

こんなパリがあるのか😮地名を聞いた瞬間の華やかな印象とこれじゃない感が生み出す自虐ネタ😌まるで周南市の東京の地名みたい😉

突然のトラヴィスの来訪で家族の危機を察するアン役のオーロール・クレマンの移ろ
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清須会議(2013年製作の映画)

3.3

有名な戦国大名が目白押しだけど、NHKの大河ドラマと比べると、緊張感に欠け、コントみたいなシーンに興醒めしました😞でも豪華キャストのなかでも鈴木京香のお市の方のメイクは気品があり、中谷美紀の元気なお姉>>続きを読む

ファヒム パリが見た奇跡(2019年製作の映画)

3.7

バングラデシュの少年ファヒムはチェロの達人。この子の利口そうな雰囲気と目力はジェラール・ドパルデューと互角の存在感👍

自分を犠牲にしてでも息子の才能を伸ばそうと懸命な父親や、可愛いらしいチェスの仲間
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.6

11歳のソフィと31才の父カラムがトルコのリゾートホテルに滞在する旅行記。娘との限られた時間を精一杯楽しもうとするカラム。彼の時折暗い表情を説明するナレーションはなく解釈を観客に委ねる。

ビデオカメ
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マウンテンヘッド(2025年製作の映画)

3.4

世界を牛耳るIT億万長者の四人がボーカーを夜通しするため山荘に集合。内の一人の運営するSNSにディープフェイク動画作成AI機能を追加したところ世界は大混乱に。それをスマホで見てほくそ笑む四人。

歴史
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25年目の弦楽四重奏(2012年製作の映画)

3.5

結成25周年を迎えるフーガ弦楽四重奏団。クリストファー・ウォーケン演じるチェロのピーターがパーキンソン病を発症する。いずれ指が動かなくなることを覚悟し苦悩する姿が痛々しい😞

また第一ヴァイオリンの引
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めぐり逢う朝(1991年製作の映画)

5.0

古楽器ヴィオールを初めて見ました。チェロとビオラとギターのハイブリッド感溢れる造形にやられました😆

そして甘美な旋律と、どこを切り取っても絵画、芸術論と至福の一時😊

17世紀フランス、バロック音楽
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オットーという男(2022年製作の映画)

3.9

トム・ハンクスがセレブ臭を消して、偏屈ジジイを演じるのって、難しかっただろうな。オットーの人生を自然に背負ってる雰囲気を醸し出してた。

モダンな集合住宅での人情劇といえばそれまでだけど、優しい隣人と
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アヴィーチー: アイム・ティム(2024年製作の映画)

3.9

パソコンで作るダンスミュージックに熱中した内向的な高校生がブレイクして世界的なDJ/トラックメーカーに。

一人で曲を完成させるDTMは個人が責任を負う。市場が大きくなるにつれ、誇大化すら責任を抱える
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プリンス/パープル・レイン(1984年製作の映画)

3.5

1984年当時プリンスの影響は日本でも。安全地帯の化粧とか、通ってた大学の授業でも、同じような紫のアイシャドウを入れてたクラスメイトがいました😅

しかしライブシーンの歌詞の和訳でマガジンをビニ本と訳
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ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

3.7

事故委員会の連中がトム・ハンクス演じるサリー機長の緊急着水の是非を巡り追求するシーンを見て、経理畑だった自分は、年度末決算後の監査対応を思い出しました。

試験に受かっただけでしょうもない質問をぶつけ
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ファンシイダンス(1989年製作の映画)

3.5

禅寺で修行する若者の内三人は先日観たシコ踏んじゃった』の選手達で、なんだか相撲部辞めた後、仏門に入ったのかと錯覚しそうになりました。竹中直人さんがまた個性的で良いアクセントに😊

法衣という昔ながらの
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国宝(2025年製作の映画)

4.1

伝統を最新の技術で制作した意欲作😀現在まで継承される歌舞伎だからこそ、いつ見ても古くならない普遍性を帯びてました😉

横浜流星と吉沢亮の演舞のシーン、相当稽古を積んだのでは?洗練された化粧と美しい衣装
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ペイルライダー(1985年製作の映画)

3.3

クリント・イーストウッド監督、主演の正統派西部劇。精悍なクリント・イーストウッドが牧師(preacher) として登場。

ただpreacherは伝道師で、聖衣を着て教会で儀式を執り行う牧師とは異なる
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お葬式(1984年製作の映画)

3.6

日本映画専門チャンネルで放送後、伊丹十三4K作品封切りのイベントで宮本信子と塚原あゆ子監督のトークショー。宮本さん曰く、本作は宮本さんのお父さんのお葬式が終わった時に、伊丹さんが脚本を書くと決断したそ>>続きを読む

グラン・プリ(1966年製作の映画)

4.3

1966年とは思えない完成度。どのシーンも画角がピッタリ。道路に近い運転席からのコースや、空撮から俯瞰したレース、熱狂する観客、運転手のアップ、心配気な恋人達、モナコの街路の迫力。それらを分割やオーバ>>続きを読む

その神の名は嫉妬(2018年製作の映画)

2.9

ポスター通りの何とも言えない後味。ちょっと変わった作品を観たい人以外にはおすすめできません😓

二ノ宮隆太郎監督が脇役で主人公の同僚をしれっと演じます。営業マンの主人公を支える彼女の甲斐甲斐しさ。気の
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シコふんじゃった。(1991年製作の映画)

3.4

ミッション系大学の相撲部顧問役の柄本明さんをはじめ皆さん若い😆トーナメント戦の取り組みは見応え満点で、特に竹中直人さんのひ弱でクネクネした力士の芸風は今も変わりません😆

大学の名称は既存の名称を安易
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ウェディング・ハイ(2022年製作の映画)

3.5

鑑賞して、自分の結婚式や披露宴のことを久しぶりに思い出しました。同僚の歌やスピーチ、花束贈呈など、その時のVTRは恥ずかしくて見てません。それ以前にビデオの再生装置がない😅

本作は披露宴のあるあるネ
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ココ・シャネル 時代と闘った女(2019年製作の映画)

3.6

シャネルの波瀾万丈の人生を集約したドキュメンタリー。
孤児院から針子、帽子屋から洋服、香水、フランスからアメリカ、世界のブランドに一代で成し遂げた彼女の負けず嫌いの性分。ナチスへの協力疑惑、チャーチル
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ココ・アヴァン・シャネル(2009年製作の映画)

3.2

ガブリエル・シャネルが孤児院で育ち、裸一貫から世界のシャネルを築いた伝記の内若い頃の恋愛主体でした。女性向けの作品かな。

学歴もお金もないシャネルがなりふり構わず利用するものは利用するしたたかさをオ
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レオン(2018年製作の映画)

3.8

祝1,500本🎉リュック・ベンソンではないReon。竹中直人演じるセクハラワンマン社長が突然、ヒロインの派遣社員と入れ替わる。『君の名は』と『転校生』のパロディーがベタ😆入れ替わった後のヒロイン役の知>>続きを読む

ミドリムシの姫(2022年製作の映画)

3.3

池袋で駐車禁止を取り締まる駐車監視員。
世間からミドリムシと批判されてもへこたれずに黙々と取り締まる。河合青葉主演の
お仕事もの。まるでIWGPのエピソード🙂

お盆の弟(2015年製作の映画)

3.2

『キャッチボール屋』の大崎章監督、『志之ちゃんは自分の名前が言えない』の足立紳脚本。売れない映画監督で無職同然のダメ男がピッタリの渋川清彦。いつか次の作品をともがく姿に、夢を諦めきれない中年男の哀感が>>続きを読む

キャッチボール屋(2005年製作の映画)

3.3

リストラ後、公園で10分100円でキャッチボール屋をする大森南朋😊松重豊、寺島進、光石研など一癖あるお客を相手とキャッチボールをする。俳優の庵野秀明は貴重😊ゆるくてボーっと楽しめました🙂

お嬢ちゃん(2018年製作の映画)

3.4

鎌倉の小さな甘味処でアルバイトして、祖母と二人暮らしのヒロイン役の荻原みのりは美人なのに始終苦虫を踏み潰したような顔😵‍💫

そして惰性で生きてる人達がしょうもないことをつらつら話す。こんなくだらない
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レディ in ホワイト(2018年製作の映画)

3.3

『逃げ切れた夢』で複雑な表情を見せた吉本美優。彼女は出演作に恵まれていないように思う。大手プロダクションからフリーになったせいか?能天気な新入社員を演じる彼女の過剰な演技、なんだか気の毒🙂‍↕️

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枝葉のこと(2017年製作の映画)

3.5

監督、脚本の二ノ宮隆太郎がカッコ悪い自分をさらけ出す。面白くなさそうに働き、不味そうに酒を飲む。見たくない部分もさらけ出す。ずんぐりむっくりで男前でもない。でも目が離せない。

暴力を浴びても、ほぼ無
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逃げきれた夢(2023年製作の映画)

3.5

光石研さんが演じる北九州の定時制高校で働く先生。病的な忘れっぽい症状を抱え、周囲とギクシャクしていく。静かにもがく様子が何とも切ない。

生身の人間は歳を取ると中古車のようにどこか不具合が生じ劣化して
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