スクラ

東京ゴッドファーザーズのスクラのレビュー・感想・評価

東京ゴッドファーザーズ(2003年製作の映画)
4.5
<偶然が重なり、奇跡が起こる。それははたして偶然なのか運命なのか>

初めに謝っておきます。今敏監督が好きすぎて、本作の感想に入る前が長いです。すいません!
つ・い・に!今敏監督の『東京ゴッドファーザーズ』を劇場で観ることができた!!
今監督の作品は中学生の頃に観た『パプリカ』が最初である。映画好きになって間もない当時は、
「観る作品を監督で選ぶ」ことを知らなく、今監督の名も知らずに『パプリカ』だけ好きになった。
月日は流れ、監督で選ぶことを覚えた私、ついに今敏という人物にたどり着くも、彼は既に故人で、
新作は永遠に出ない事実・彼の映画を映画館で観られないことにショックを受けた。
(東北の田舎もんなんで、映画館で観られるのは新作だけだと当時思っていた。)
それからまた数年が経ち、今回、Filmarksさんの上映企画「プレチケ」で今監督の『東京ゴッドファーザーズ』と
『パーフェクト・ブルー』が上映されると知って、秒でチケット予約した。

映画の感想は、「最高」の一言に尽きるぐらいに良かった。
それぞれ事情を抱えるホームレスの3人組が捨て子を拾い、名付け親となって、子の親を探しに「東京」を右往左往する。
実母を尋ねる道中、数々の「偶然」が起こり、3人の背負い込んだいるものも明らかになっていく。
見方によっては、「ご都合主義」だけど、この映画のそもそもの軸が「意味のある偶然の一致」なんで、それを知っていれば
ここらへんの都合の良さは素直に受け入れられる。

3人の中で私が特に印象に残ったのが若手のホームレス(というより家で少女)のミユキの変化。
彼女の変化は言動だけでなく、ちょっとした演出にも比ゆ的に表れていて、そのシーンの描写が素敵だった。
キャラクターとしては、オカマのハナちゃんがいいキャラしてる。
(「オカマ」って最近使っていいのか微妙だけど、制作者側の表現をそのまま使うことにした。)

最初はインタビューや解説を読まずに観たので、今度は色々読んだうえで、改めて見返したい。
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