このレビューはネタバレを含みます
自然の中を歩く。沢のせせらぎで歩を止める。山に登る。登頂した幸福感で満たされたまま、無事に下山する。
トレッキングや登山に限らず、人が死を覚悟するときはきっと皆映画の主人公のような気持ちで人生を振り返るんだろうなあ。
親にこれを伝えていたら、あの時兄妹にこうしてあげられていたら、恋人を離さないでいたら。
今の自分を招いたのは、これまで小さい、大きい選択を積み重ねてきた自分。
それでも「生きる」ことに貪欲で、助かった後も恐れることなく山を楽しむ。
恐ろしいことがあったとしてもその先も続けられるほどの根拠、自分がこれを選んだという自負心を持つこと。
芯の強さが人を生かすのだなと感じた。