JIZE

127時間のJIZEのレビュー・感想・評価

127時間(2010年製作の映画)
3.3
ユタ州のキャニオニングが有名な渓谷地域を舞台に岩場から滑落した事で右手が岩と壁の間に挟まれた男の結末を描くワンシチュエーション映画‼冒頭からダニー・ボイル監督らしい画面を三分割に区切り軽快に滑らかな世界観の動向をハイスピードかつステレオタイプで魅せる演出が本題の右手が挟まるくだりより粋でここの演出が後にも先にも作品のハイライトである。特に音楽の近未来的なセンセーショナルの雰囲気は先の展開を遥かに期待させるものだった。が,簡潔に云えば時間軸がほぼ制止している中盤は何か特殊な展開が張られているわけでもなく単純に面白くない。フォーマルな脚本のため主人公以外の場をかきまわす人間が居るわけでもなく大自然の猛威が何か特別な被害を及ぼすわけでもないため全部が普通だった。その道に長けたお調子者が大自然で自業自得のミスをおかすだけなので感情移入ができない。主人公の描き込みが薄かった感じでした。時間軸がデフォルメされるがあまりそれも意味を為してなかったように感じる。元祖シチュエーション系の系譜では難関が低く超イージーな作品であった。
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