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コンタクトのniのレビュー・感想・評価

コンタクト(1997年製作の映画)
5.0
ずっと見たかった作品をやっと…!ここ最近で見た作品の中で1番面白かった!
面白かったし、映像の美しさが半端じゃないし、ジョディフォスターの渾身の演技がとっても魅力的だし、フィクションって分かってても現実なのでは無いかと錯覚する作品だった。
宇宙をテーマにした映画といえば、インターステラーが有名だが、私としてはこちらの作品の方が楽しめた。確かに宇宙の映像はインターステラーの方が見応えがあるのかもしれないけど、それは時代と技術の問題であると思う。97年に作られたとは思えないほど綺麗な映像でした。あんまり有名な作品では無いように感じるのでもっと有名であってもいいのでは、?と思った。同年にタイタニック、ジュラシックパークなどといった大ヒット作が公開された影響で、あまりこちらの作品には人々の関心が向かなかったことも原因の一つかもしれませんね。

この作品では、“宇宙人とのコンタクト”といういかにもSFといったようなことが軸となっているが、決してそれだけではなかった。世界中に、ヴェガからメッセージが届いたことが広まった、つまり宇宙に人間以外の知的生命体がいると証明されたその時の人々の反応や政府の対応などがとてもリアルだった。そのことが人々、政府、科学、宗教といったものにどんな影響を与えるかが詳しく描かれていて見応えがあったし、面白かった。そしてなにより根源にあるのはやはり人間の美しさ 愛情といったものの美しさ、、宇宙という大きな概念から見れば、人間というものは小さい小さい存在でしかないが、複雑で、同時にとても美しいものを持った存在であるのかもしれないということに気付かされた。
そして、誰にも相手にされなくなっても、宇宙には生命体がいると信じ続け、研究を続けるという美しい夢を追い続ける主人公が美しい。そんな主人公の成長が描かれているのもこの作品を気に入った一つの理由。幼い頃に父を亡くした影響で、「宗教」という目には見えない「神」という存在を理屈を超えて、絶対的な存在として信じるものを信じられなくなり、「科学」という観察や実験、実証により普遍的な真理を明らかにする学問に没頭してきた。そんな彼女が、宇宙人との交流を通して変わっていく… (神を信じるようになったかと言われればそれはまた別の話だが)これらは一見、正反対のものに見えるが、実は表裏一体なものであるのかもしれないということを映画が終わる頃に、知らぬうちに気付かされていた。恐らくいるであろう、人間以外の知的生命体の存在を、この作品を見ると認めざるを得なくなるような、、「そうでなかったらスペースが勿体ない」という劇中に繰り返し出てくるセリフに説得されてしまった笑

まだよく分からない部分が多いので明日もう一回見て感想を書き直すかもしれません。
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