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ヴェラ・ドレイクのmhのレビュー・感想・評価

ヴェラ・ドレイク(2004年製作の映画)
5.0
1950年当時のイギリスにおける人工妊娠中絶まわりのシリアスドラマ。
・富裕層には逃げ道(精神疾患を騙って「生むくらいなら死ぬ」→母体保護で)があるけど貧困層には違法な中絶しか選択肢がない。
・無報酬のボランティアだった。
・ちゃんとしたひとたちがそれを許してくれない。
・人工妊娠中絶に対する無理解と理解。
・家族愛。
こうしたことを役者さんのとんでもなくうまい演技がひとつに束ねてる。
引っ込み思案の娘がいいね! 「ボローニャの夕暮れ」でも同じこと思ったけど、このタイプの登場人物がホント好き。
戦後や朝鮮戦争の話題などもくどくない程度に挿入されてバランスがいい。
あと、独特なリズムの省略も好みでした。(ぐずってる息子が、次のカットで理解しはじめているなど)
いくつも受賞してるのも納得ですね。
「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで(2009)」ではなんの器具かわからなくてググったこともあって今回はどんな話かすぐわかった。あれが出てきたら、ただちにoh no……という反応が正しいと思うんだけど、日本人には馴染みないよね?
面白かった!
mh

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