丹叉

ケープ・フィアーの丹叉のレビュー・感想・評価

ケープ・フィアー(1991年製作の映画)
4.3
レイプ犯のケイディ(デニーロ)に識字能力が無いのを良いことに、弁護士ボーデンは彼に有利な文書を破棄し、敗訴に導いた。ケイディは長い年月を刑務所で過ごす事となる。そこではひたすら本を読み、読み書きやキリストの教えを学んだ。またボーデンに対する恨みも日に日に増していった。そして出所の時がくる。長年培った教養と憎悪でボーデン一家を恐怖の渦に陥れる。デニーロの演技が巧みなあまりその恐ろしさと気色悪さは凄まじく、またボーデン一家に対する容赦ない仕打ちも総じて胸糞が悪い。その不快感からか低評価が多く付けられているが、全く正当な評価ではない。その尋常じゃない不快感の演出が最高なのであり、またクライマックスにおけるケイディに追い詰められたボーデン一家が荒い波で大きく揺れる船上で生死を掛け一心不乱に抵抗するシーンは、並外れた恐怖と興奮を味わえる。
丹叉

丹叉